立派な本社ビルの建設


 企業というものは、よほど気を引き締めていないとムダが増えていくものです。
小企業の頃は、コスト削減に必死になりますが、事業がうまく行って規模が大きくなると気の緩みが生じ、ムダに対して敏感でなくなる場合があります。
組織は肥大化し、現場がおろそかにされ管理部門ばかりが大きくなることはよくあります。
 俗に”立派な本社ビルを建設した会社の業績は低迷する”と言われますが、あながち根拠の無いこととも言い切れません。
立派な本社ビル建設が企業の気の緩みを示しているとも考えられるからです。
自社所有の本社ビルは、本業が不動産業でもない限り不必要なものです。
管理部門が入るだけなら賃貸ビルで十分です。自社ビルという利益を生まない資産を増やしては、企業の資産効率が低下します。
 確かに、自社ビルというのはステータスであり成功した経営者が建てたいと思うのはもっともです。
しかし、自社ビルを建設できると言うことは企業が事業以外に資金を使えるゆとりができたということを意味します。
余剰資金を事業に回さず、株主にも還元せず、費用ばかりがかかる自社ビルを建設するということは、企業全体のコスト感覚が低下している可能性があります。
また、自社ビルに入るのは管理部門であり、企業の大規模化により管理部門が肥大化したため本社を移転するということも考えられます。管理部門は必要ですが、費用ばかりかかり利益は生みません。
 立派な自社ビルを建てた企業が、その後、全て業績が低迷するわけではありませんが、自社ビル建設がコスト感覚低下の兆候であるなら、注意が必要かもしれません。


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