重厚長大産業は投資に値するか?


かの有名な大富豪、ウォーレン・バフェット氏は、「煙突産業には気を付けるように」と、述べていました。煙突産業とは、設備投資が莫大であり、現状維持にも多額のキャッシュが必要な産業です。また、景気循環の影響を受けやすく、収益も安定しないという欠点があります。いわゆる重厚長大産業のことで、鉄鋼、化学などが例として挙げられるでしょう。
私は、普段はこうした銘柄には、手を出しません。PERが低いように見せかけて、その期が業績の最高地点だったということがあるからです。また、PBRが低くても、減損や巨額損失で実質的なPBRが高くなる可能性があります。
ただし、私がこうした銘柄に投資することがあります。条件としては、
1.PERが極端に高いか、赤字であるとき(業績が最悪の時)
2.業界全体が不況に陥っているとき
3.シェアナンバーワンの企業
4.政府やグループ会社、銀行などからの支援が期待できる。
などが挙げられます。
景気循環が上向くまでは、時間が掛かりますが、成功すれば数倍のリターンも期待できます。もちろん、倒産のリスクがありますが、それを補って有り余るリターンが得られる可能性があるからです。
ただし、全部のキャッシュをこのような景気循環株に投資することはお勧めできません。ポートフォリオの1割程度が妥当であると、私は思います。


営業利益率≒企業の競争力である。


営業利益率とは、売上高に対する営業利益の割合です。
業界や景気動向にもよりますが、日本においては5%あれば良いほうでしょう。
100円の商品を売って、5円儲けられれば上出来です。
商社や銀行などは、一般的な会計体系とかなり異なりますので、営業利益率に高低があります。
私の基準では、営業利益率は10%以上を目安としています。
なぜなら、営業利益率が高いということは、企業の競争力が高いということを示す場合が多いからです。
競争環境が厳しい場合、企業は値引きを余儀なくされます。
その結果、利益は削られてしまいます。
一方、競争環境が厳しくない場合は、利益は上げやすくなりますので、当然営業利益率は上がります。
永続的な高営業利益率を築くのは、なかなか難しいようで、高すぎる営業利益率には、競争相手も引きつけられます。
マネをすれば、高い営業利益率を得られるからです。
営業利益率の高いビジネスを継続的に守るためには、ウォーレン・バフェット氏の言う、城郭における「堀」のようなものが必要とされるでしょう。
例えば、特許、ブランド力、規制などが挙げられます。


時価総額


私が投資をする際は、時価総額が100億円以下を一つの目安としています。
これは、目安であり、絶対的なものではありません。
時価総額1000億円でも投資に値する価値のある銘柄はありますし、時価総額10億円でもダメな企業はダメです。
ただ、時価総額100億円以下の銘柄には興味をそそられるものが多いということです。
なぜ、時価総額が低い銘柄に興味があるかというと、時価総額の低い銘柄は往々にして、注目されていないことが多いからです。コスト面から分析しているアナリストがいない、もしくは皆無という銘柄です。当然、機関投資家も投資してきません。そこに、価値と価格の差が生まれ、利益を得るチャンスが出来ます。実際に、小型株のリターンが大型株のリターンを上回ることは、「小型株効果」として知られています。「小型株効果」はアノマリー(理論的には説明できないが、実際に発生している現象のこと)です。
時価総額の低い銘柄を購入できるというのは個人投資家の特権であります。特に、機関投資家が投資するためには、時価総額の基準をクリアしていなければならないという不条理があります。ある機関投資家が、時価総額10億円の良い銘柄を見つけたとしますが、社内規定により時価総額100億円以下の銘柄は買ってはならないとします。企業が成長したり市場に評価されるなどして、時価総額が100億円を超えるとようやく買うことが出来るのです。こうして、時価総額100億円の銘柄は過剰評価されたり、成長余地がほとんどないような銘柄が多くなってしまいます。
ただし、時価総額の低い銘柄の中には、企業のカバナンスが未成熟であったり、事業基盤が未成熟である場合もあるので、注意が必要です。ただ単に時価総額が低ければ良いというわけではありません。