創業者一族が支配する企業の魅力と弱点


国営から始まった企業以外では、創業者がいます。例えば、ソフトバンクの孫氏、ニトリの似鳥氏、ファーストリテイリングの柳井氏などが著名です。創業者一族は、株式の多くを所有します。一方、NTTは財務大臣が首位株主で、創業者一族と呼ばれるような人たちは存在しません。
大株主である創業者一族は、企業のカバナンスが正常であれば、株を多く保有する創業者一族と一般株主の利害関係が一致します。すなわち、より多くの株式リターンを生み出すということです。先ほど例に挙げたソフトバンク、ニトリ、ファーストリテイリングの3社の凄まじいほどのリターンは周知のとおりです。弱点としては、、企業のガバナンスがうまくいっていない場合には、大株主である創業者一族が一般株主の利益を損じてしまう場合があります。例えば、数の優位を頼みにした、低株価でのMBO(経営陣による株式公開買い付け)などです。
一方、NTTなど創業者一族が存在しない、または、創業者の存在が小さくなってしまった企業では、雇われ経営陣が大きな権力を握ります。雇われ経営陣にとっては、自己の報酬を最大化する事が目的になりがちで、株主の利益が損なわれる可能性もあります(エージェンシー問題)。
企業に投資するうえで、大切なのは、経営陣が本当に株主のことを考えているかです。創業者一族がどのようなスタンスで投資家に臨んでいるのかについて詳しく知る必要があります。例えば、自社株の買戻しや配当で株主に報いる傾向があるのかを知る必要があります。単に、企業の安泰のために利益を内部留保するだけの経営者もいるので注意が必要です。


PEGレシオ


PEGレシオ=PER÷一株あたり利益の成長率
低PERの銘柄のリターンが高PERのリターンに比べて高いのは、様々な研究結果から明らかになっていますが、ただPERが低いだけでは成長性を考慮しているとは言えません。
PEGレシオの考え方から言えば、成長率が5パーセントのA株がPER5倍だとして、成長率20%でPER10倍のB株の方が成長性を考慮すれば割安だといえます。
PEGレシオはおおむね1~2の間にあり、2以上だと割高、1以下だと割安だといわれています。
PEGレシオの計算式
A株 PER5倍÷1株あたり利益成長率5%=1
B株 PER10倍÷1株あたり利益成長率20%=0.5
ですから、PEGレシオの観点から見ると、B株のほうが割安だということになります。
ただし、一株あたり利益成長率をどのくらいと見積もるかにより、PEGレシオは大きく異なってきます。
将来予想の1株当たり利益成長率を用いる場合、予想するアナリストの影響を大きく受けてしまいます。
一方、過去の一株あたり利益成長率から今後の成長率を予想する場合、今後も過去の成長率を維持できるのかといウ問題が生じます。


上場ゴールの企業


 世の中には、上場して創業者利益を得ればよいというベンチャー企業多数存在します。
IPOで株を高値で売り抜けられれば、あとは会社が傾こうが破綻しようがどうなろうが構わないという経営者は結構たくさんいるものです。
そういう企業を見分ける点としては、目新しいテーマの場合の場合には注意が必要です。売上や利益がほとんど無くても目新しいという理由の人気だけで上場してしまう場合が多いからです。
IPOでは、人気が価格決定の大部分を占めているため、こうした中身がイマイチな銘柄でも高株価で取引されてしまうのです。
しかし、中身がイマイチな会社はやがて下方修正を連発したり、巨額赤字を計上する可能性が高く、やがて静かに消え去ってしまう場合が少なくないのです。
 新規上場企業に投資する場合は、本当に中身のある会社で、少なくとも妥当な価値はある銘柄に投資するべきでしょう。