億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術
<特徴>マニュアル形式でバフェット氏の考え方が分かる
<良い点>ボリュームが少なく、株式投資が初めての人でも入門書として読みやすい
<良くない点>表計算ソフトが必要なので苦手な人は読み飛ばしたくなるかもしれない
私が2003年頃に最初に読んだ投資本です。
2020年現在の今も書店で売っていることから、よく売れている本です。
最初は理解することが難しかったのですが、今となればバフェット氏の考え方が凝縮された書籍であると言えます。
題名が大層ですが、別に億万長者を目指さなくても、ある程度の小金持ちになるためのヒントくらいにはなるでしょう。株式投資においてバフェット氏の真似をする必要はないと思いますが、こういう考え方があるのだなということを知っておいて損はないです。書籍の構成がよく、マニュアル形式でバフェット氏の株式の選び方が分かるようになっています。ただし、表計算ソフトを用いて特定企業の利益予想をさせ、株式の収益率を計算させるような部分があるのでそこは面倒です。
また、事例が古くて準国営だった不動産金融のファニーメイやフレディマックという、リーマンショック時に国有化されたような銘柄まで載っているのはいかがなものかとは思います。あくまで初版時のままであることを優先させたいようです。
文庫 スノーボール ウォーレン・バフェット伝
<特徴>バフェット氏の生い立ちからその投資手法まで分かる準公式伝記
<良い点>バフェット氏は自らの伝記は書かないと公言していたが、信頼できると認めた著者にバフェット氏が全面協力した文章を読める。
<良くない点>とにかくボリュームが多い。もともと文庫本3冊分相当の書籍が、電子書籍ではまとめて1冊で読めるとは言え、読み通すことは大変である。
バフェット氏の名を冠した本は、書店に専門コーナーがあるくらい本当にたくさんあります。中には、日本株をもしバフェットが買ったらこうなるとかほぼあり得ないような内容の書籍もありました。バフェット氏の名前を冠していても、その投資手法を著者は本当に理解していたのか怪しい書籍もあります。
この書籍は、バフェット氏が全面協力した伝記ですから今発売されている書籍の中では、最もバフェット氏のことを正確に記している書籍です。大著ではありますが、バフェット氏の考え方をほぼダイレクトに知りたいのなら、まずはこの一冊から読んでみることをお勧めします。もちろん、バフェット氏の投資手法が完全に正しいとは限りませんが、一代にして巨大な富を築いた方の本ですから学ぶところは大いにあるでしょう。