「45歳でも遅くない」ことリスト30——今日から始められることを全部並べる
はじめに——「もう遅い」は本当か
「もう45歳だし」「今さら始めても」「もう遅い」。この言葉を、何回口にしただろう。NISAを勧められれば「もう遅い」。運動を勧められれば「もう遅い」。資格の勉強を勧められれば「もう遅い」。趣味を始めようとすれば「もう遅い」。すべてに「もう遅い」をつけて、何もしない。何もしないから、何も変わらない。変わらないまま46歳になり、47歳になり——そのたびに「もう遅い」の度合いが増していく。
だが本当に「遅い」のか。45歳から65歳まで20年ある。20年は短くない。20年あれば、NISAの積立で数百万円の資産が作れる。20年あれば、新しい資格が取れる。20年あれば、新しい趣味に上達できる。20年あれば、人間関係を再構築できる。「もう遅い」のではなく、「まだ20年ある」が正しい。
このエッセイでは「45歳でも遅くないこと」を30個リストアップする。すべて「今日から始められること」だ。1つでも「やってみようかな」と思えるものがあれば、このエッセイの役目は果たされる。
お金に関すること(10個)
1. NISAの口座を開設する。開設は無料。15分の申込みで、20年間の資産形成が始まる。月5000円の積立でも、20年×年利5%で約206万円。「もう遅い」どころか「今日が最も早い日」だ。
2. 先取り貯蓄を始める。自動振替の設定に30分。月5000円から。10年で60万円。仕組みを作れば、意志力なしでお金が貯まる。
3. 格安SIMに乗り換える。1時間の手続きで、年間5〜8万円の節約。乗り換えた瞬間から効果が出る。遅いどころか即効性がある。
4. ふるさと納税をする。年収250万円でも2万円程度のふるさと納税が可能。実質2000円で返礼品がもらえる。やらなければ損するだけ。
5. 親を扶養に入れる。年末調整の書類に名前を書くだけで年間6〜9万円の節税。10分の作業で数万円。これを「もう遅い」とは言わせない。
6. ネット銀行の口座を開設する。ATM手数料・振込手数料をゼロにする。年間9000円以上の節約。開設は無料。15分で完了。
7. 家計簿をつけ始める。アプリをインストールして、支出を記録する。お金の流れを「見える化」するだけで、無駄遣いが自然に減る。
8. iDeCoを検討する。掛金が全額所得控除。節税効果だけで年間約2〜3万円の「確定リターン」。60歳まで15年間積み立てれば、老後資金の柱になる。
9. 不要な保険を解約する。保険の見直しで月3000〜5000円の節約。年間4〜6万円。解約の手続きは電話1本。
10. クレジットカードのポイントを活用する。貯めっぱなしのポイントを使う。NISAのポイント投資に回す。「放置ポイント」が資産に変わる。
健康に関すること(6個)
11. 散歩を始める。今日から。1日15分。0円。運動不足の解消、メンタルの安定、睡眠の質向上。45歳からの散歩は「人生後半の健康投資」。
12. 歯医者に行く。年に2回の定期検診。1回2000〜3000円で歯を守れる。放置すれば将来30万円のインプラント。今行くほうが圧倒的に安い。
13. 禁煙する。タバコを吸っている場合。禁煙外来は保険適用で約2万円。タバコ代の月1万円が浮く。3ヶ月で元が取れ、以降は月1万円の純粋な節約。
14. 筋トレを始める。腕立て伏せ10回から。自宅で0円。3ヶ月続ければ体が変わる。45歳からでも筋肉は増える。筋肉は何歳からでも成長する。
15. 健康診断の再検査に行く。放置している「要再検査」を今月中に受診する。1万円で将来の170万円を防ぐ。
16. 睡眠環境を整える。遮光カーテン、耳栓、就寝前のルーティン。2000円の投資で睡眠の質が劇的に改善する可能性。
スキル・学びに関すること(5個)
17. 資格の勉強を始める。簿記3級、ITパスポート、危険物取扱者乙4類。独学で取れる資格は多い。テキスト代1500〜3000円+受験料3000〜7000円。合格すれば時給アップの可能性。
18. パソコンスキルを磨く。ExcelのVLOOKUP、ピボットテーブル。YouTubeの無料動画で学べる。派遣社員のスキルアップに直結。時給が50〜100円上がれば、年間10〜20万円の増収。
19. 英語の勉強を始める。毎日15分のアプリ学習(Duolingo等、無料)。2〜3年続ければ基礎的な英語力が身につく。英語ができると求人の幅が広がる。
20. ブログを始める。はてなブログやnoteで無料で始められる。自分の経験を言語化するスキルが身につく。副収入の可能性もゼロではない。
21. 料理のレパートリーを増やす。YouTubeの料理動画を見て、週に1つ新しいレシピに挑戦する。1年で52レシピ。「もやし炒めしか作れない」が「52品作れる」に変わる。
人間関係に関すること(4個)
22. 母に電話する。今週中に。「元気?」の一言。5分。0円。これが今日できる最も簡単な「人間関係の投資」。
23. サークルや教室に見学に行く。公民館のサークル情報をチェックし、1つ見学に行く。見学は無料のことが多い。合わなければ行かなければいい。合えば「居場所」が一つ増える。
24. オンラインコミュニティに参加する。Discordの趣味サーバー、Xのコミュニティ。匿名で参加できる。リアルの知人に知られるリスクなし。0円。
25. ボランティアに参加する。地域の清掃活動、フードバンク。社会とのつながりが生まれる。「ありがとう」と言われる体験が自己肯定感を上げる。0円。
生活に関すること(5個)
26. 部屋を片付ける。今日、1つだけゴミを捨てる。1つだけ。30秒で終わる。明日も1つ。明後日も1つ。30日で30個のゴミが消え、部屋が少しだけきれいになる。
27. エンディングノートを書く。100均のノート110円。1〜2時間で「万が一への備え」が完成する。書くと気持ちが軽くなる。
28. 防災備蓄を見直す。水2リットル×6本。非常食3日分。懐中電灯。モバイルバッテリー。2000〜3000円で命を守る備えが整う。
29. 見守りサービスに登録する。自治体の無料の見守り事業に申し込む。「誰かが自分の安否を確認してくれている」安心感は、孤独の軽減にもなる。0円。
30. 「今日やったこと」を1つ記録する。毎日、寝る前にメモ帳に「今日やったこと」を1つだけ書く。「散歩した」「もやし炒めを作った」「歯を磨いた」。何でもいい。書くことで、「今日は何もしなかった」が「今日は○○をした」に変わる。変わるだけで、1日の満足度が上がる。
「30個のうち1つだけ」でいい
30個すべてをやる必要はない。1つだけでいい。1つ選んで、今日やってみる。NISAの口座開設でもいい。散歩でもいい。母への電話でもいい。ゴミを1つ捨てるでもいい。
1つの行動が「もう遅い」を「まだ間に合う」に変える。1つの行動が「何もしなかった1日」を「何かした1日」に変える。変えるのは自分だ。変えられるのも自分だけだ。45歳の今日が、残りの人生で最も若い日。最も若い日に始めれば、最も長い時間が残っている。始めるなら今日。今日が一番早い。
まとめ——「遅い」のは「始めないこと」だけ
45歳でも遅くない。遅いのは「45歳だから始めない」ことだ。始めなければ永遠にゼロ。始めればゼロから1になる。1になれば2になり、3になり、やがて大きな変化になる。変化の始まりは、いつも「1」だ。
「もう遅い」を口にするのを、今日限りでやめよう。代わりに「まだ間に合う」を口にする。「まだ間に合う」が口癖になれば、行動が変わる。行動が変われば、人生が変わる。人生が変わるかもしれないし、変わらないかもしれない。だが「変わる可能性がゼロでない限り、試す価値がある」。
30個のリストの中から、1つだけ選ぶ。選んだら、今日やる。今日やったら、明日もう1つやる。1日1つ。30日で30個。30個の「遅くないこと」を30日で制覇したら——人生は確実に変わっている。
このエッセイは、就職氷河期世代のひとりの個人的な記憶と感想に基づいています。

