はじめに——「6畳のワンルーム」に二人は住めない
現在の住まい。6畳のワンルーム。家賃5万円。133点の持ち物。もやし炒めの台所。発泡酒の冷蔵庫。一人の城。だが「結婚したら」——この城に二人は住めない。物理的に。6畳に「ベッド2つ」は入らない。「冷蔵庫120リットル」は二人分の食材に足りない。「ユニットバスの順番待ち」で朝が崩壊する。「新しい住まい」が必要になる。「どこに」「いくらの」「どんな間取りの」物件に住むか。これが「結婚したらどこに住むか」問題であり「婚活の盲点」。デートの方法やプロフィールの書き方は考えるが「住む場所」は後回しにしがちだ。だが「住む場所」は「結婚後の生活の質の80%を決める」と言っても過言ではない。
第1章 「家賃の上限」を計算する——手取り合計の25%ルール
「家賃は手取りの25〜30%に抑える」のが家計管理の基本。世帯手取り30万円(自分16万+パートナー14万)の場合。家賃の上限:7万5000〜9万円。「7万5000円」を目標にする(低いほうが安全)。現在の自分の家賃5万円からの増加額:2万5000円。だが「二人で割る」ので1人あたり3万7500円。「現在の5万円→3万7500円」。「1人あたりの家賃が下がる」。「結婚すると家賃が下がる」。これが「共働きのスケールメリット」(共働き生活設計参照)の核心。
「7万5000円の物件」はどこにあるか。東京23区内:1K〜1DK(一人暮らし用)の価格帯。二人暮らし用の2DKは「8〜12万円」。7万5000円では「23区内は厳しい」。東京郊外(多摩地区、埼玉南部、千葉西部、神奈川北部):2DKが「6〜8万円」で見つかる。「通勤時間が長くなる」デメリットと「家賃が下がる」メリットのトレードオフ。通勤時間が「片道40分→60分」に増えると「1日40分の追加通勤時間」。年間で約163時間(245日×40分)。163時間は読書54冊分。「54冊分の読書時間を通勤に奪われる」。だが「通勤電車の中で読書できる」ので「実質的な損失は半分以下」。
第2章 「間取り」の選び方——2DKが最適解である理由
二人暮らしの間取り候補。1LDK(リビング+寝室)。メリット:「一緒にいる時間が長い→会話が増える」。デメリット:「一人の時間がない→ストレスが溜まる」。一人暮らし23年間の自分にとって「一人の時間がない」のは「致命的なストレス」。独身の幸福度比較(別稿参照)で「自由度9/10」が独身の最大の強みだった。1LDKでは「自由度が大幅に下がる」。
2DK(ダイニングキッチン+居室2部屋)。メリット:「自分の部屋がある→一人の時間を確保できる」。「もやし炒めを食べる部屋」と「寝る部屋」を分けられる。「パートナーがテレビを見ている間、自分は別の部屋で読書」ができる。デメリット:1LDKより「家賃が500〜1000円高い」場合がある。自分にとっての最適解は「2DK」。「月500円の追加コスト」で「一人の時間を確保する」。500円はもやし炒め16.7食分。「16.7食分のもやし炒めで、一人の時間を買う」。安い。
「もう1つの選択肢:2K」。2K(キッチン+居室2部屋。ダイニングスペースなし)。2DKより「500〜2000円安い」。「ダイニングがない=居室で食事する」。一人暮らしの6畳で食事していた自分にとっては「違和感がない」。「2Kの6万5000円」vs「2DKの7万5000円」。月1万円の差。年間12万円。12万円はNISAの年間積立額と同額。「2Kを選んでNISAを維持する」か「2DKを選んでNISAを減額する」か。答えは「2Kを選んでNISAを維持する」。NISAは「絶対に減らさない」(婚活の時間割参照。NISAは優先順位3位)。
第3章 「立地」の選び方——通勤・スーパー・散歩ルートの3条件
条件1は「通勤のしやすさ」。二人とも通勤する場合「二人の職場の中間地点」がベスト。「自分の通勤60分+パートナーの通勤60分=合計120分」より「自分の通勤45分+パートナーの通勤45分=合計90分」のほうが「世帯の通勤時間が短い」。「二人の通勤時間の合計を最小化する」立地。
条件2は「スーパーが近い」。もやし炒めの材料を「毎日買える距離」にスーパーがあること。「徒歩10分以内」がベスト。もやしは「鮮度が命」。「買ったその日に使う」のが「最も美味いもやし炒め」を作るコツ。「スーパーが遠い→まとめ買い→もやしがしなびる→味が落ちる」。「スーパーの距離=もやし炒めの味」。
条件3は「散歩ルートがある」。「家の近くに公園や川沿いの遊歩道がある」こと。散歩は「毎日30分のルーティン」。「散歩ルートが充実している立地」は「健康維持のインフラ」。「散歩ルートがない立地」は「毎日の散歩がストレスになる」。「散歩の質」は「住む場所」で決まる。「家賃が5000円安いが散歩ルートがない物件」vs「家賃が5000円高いが公園が近い物件」。後者を選ぶ。「5000円で散歩の質を買う」。5000円はもやし炒め166食分。「166食分のもやし炒めで、毎日の散歩の質を確保する」。散歩は「体の値段6710万円を守る行為」(体の値段参照)。「166食分のもやし炒め」vs「6710万円の体の維持」。比較にならない。散歩ルートのある物件を選ぶ。
第4章 「引っ越し費用」を最小化する——15万円以内で引っ越す方法
引っ越し費用の内訳。敷金:家賃1ヶ月分(7万5000円)。礼金:0円の物件を探す(「礼金ゼロ」物件は増加傾向)。仲介手数料:家賃0.5〜1ヶ月分(3万7500〜7万5000円)。引っ越し業者:3〜5万円(近距離・少量の場合)。合計:14万2500〜20万円。「礼金ゼロ+仲介手数料0.5ヶ月」の物件を選べば「14万2500円」。15万円以内。
「さらに安くする」方法。方法1は「引っ越し業者を使わない」。133点の持ち物。「ミニマリスト」なので「荷物が少ない」。「レンタカー(軽トラック)+自力搬入」。レンタカー代:5000〜8000円(6時間)。「3〜5万円の引っ越し業者代→5000〜8000円のレンタカー代」。2〜4万円の節約。方法2は「敷金ゼロの物件を探す」。「敷金・礼金ゼロ」のいわゆる「ゼロゼロ物件」。初期費用がさらに7万5000円削減。ただし「退去時のクリーニング代」が請求される場合があるので注意。方法3は「引っ越しシーズン(3〜4月)を避ける」。「5〜6月」や「11月」の引っ越しは「業者代が2〜3割安い」。
引っ越し費用の捻出。貯金130万円から出す。「NISAの90万円は絶対に崩さない」。「貯金から15万円を出しても115万円残る」。「115万円の貯金」は「7ヶ月分の生活費」。「生活防衛資金」としては「十分」。
第5章 「二人暮らしの部屋」をどう使うか——もやし炒めの台所の設計
2DKの間取り。ダイニングキッチン(4〜6畳)+居室A(6畳)+居室B(6畳)。「ダイニングキッチン」がもやし炒めの「本拠地」。「居室A」が「共有スペース(二人で過ごす部屋)」。「居室B」が「自分の部屋(一人で過ごす部屋)」。「自分の部屋」には「本棚(100均の収納ボックスで代用。330円×3=990円)」「読書用のクッション(100均550円)」。「自分だけの空間」を確保する。
「もやし炒めの台所」の設計。「一人用のコンロ1口」から「二人用のコンロ2口」にグレードアップ(物件に備え付けの場合が多い)。「2口コンロ」があれば「もやし炒め+味噌汁」の同時調理が可能。「1口コンロ時代」は「もやし炒めしか作れなかった」。「2口コンロ」で「料理の幅が広がる」。120バリエーションのもやし炒めに「副菜」が追加できる。「もやし炒め+卵焼き」「もやし炒め+豆腐の味噌汁」。「食卓が豊かになる」。「食卓の豊かさ=結婚生活の豊かさの指標」。
「冷蔵庫のサイズアップ」。一人用120リットル→二人用200〜250リットルに。中古で1万5000〜2万円。「120リットル→250リットル」で「収納力が2倍」。「2倍の収納力=食材のまとめ買いが可能=スーパーに行く頻度が減る=時間の節約」。
結論——「住む場所」は「もやし炒めの器」と同じ
もやし炒めは「どんな皿に盛っても味は同じ」。だが「良い器に盛ると気分が上がる」。100均の皿でも「清潔であれば十分」だが「少しだけ大きめの皿」に盛ると「見た目が良くなる→食欲が増す→幸福度が上がる」。住む場所も同じ。「6畳のワンルームでも生きていける」。だが「2DKの二人暮らし」は「生活の器が大きくなる」ことであり「盛り付けの選択肢が増える」ことであり「幸福度が上がる」こと。
「器を変えるコスト」は「初期費用15万円+月の家賃増2万5000円」。「器を変えるリターン」は「一人の時間の確保+散歩ルートの充実+台所の拡張+もやし炒めの進化+パートナーとの生活空間」。「コストより リターンのほうが大きい」と判断できれば——「引っ越す」。「もやし炒めの器を100均の皿からちょっと大きめの皿に変える」。たったそれだけのことで「食卓の風景」が変わる。「住む場所」を変えるだけで「人生の風景」が変わる。6畳のワンルームの壁から——2DKのダイニングキッチンの窓へ。壁の代わりに窓がある。窓の向こうに——散歩の公園が見える。その公園を——二人で歩く。もやし炒めを食べた後に。いつかの未来。
このエッセイは、就職氷河期世代のひとりの個人的な記憶と感想に基づいています。

