40代からの「目・腰・膝」三大トラブル完全対策——金をかけずに体をメンテナンスする方法

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40代からの「目・腰・膝」三大トラブル完全対策——金をかけずに体をメンテナンスする方法

はじめに——体の「消耗品」が壊れ始める年齢

40代に入ると、体のあちこちが「消耗品の交換時期」を迎える。車のパーツが10万キロで交換を要するように、人間の体のパーツも40年使えば不具合が出る。その代表格が「目」「腰」「膝」だ。

目。スマートフォンの文字が見にくくなった。新聞の小さい字が読めない。目が疲れやすい。老眼の始まりだ。腰。朝起きたとき腰が痛い。長時間座っていると腰が固まる。くしゃみをすると腰に響く。腰痛は日本人の国民病であり、40代以降に急増する。膝。階段を降りるとき膝が痛い。しゃがむと膝が「パキ」と鳴る。長距離を歩くと膝が腫れる。

これらの三大トラブルは、放置すると悪化する一方だ。悪化すると仕事に支障が出る。仕事に支障が出ると収入が減る。収入が減ると治療費が払えない。治療しないから悪化する。悪循環だ。

このエッセイでは、目・腰・膝の三大トラブルに対する「金をかけない予防と対策」を解説する。病院に行く前に自分でできるメンテナンスの方法だ。

目のトラブル——老眼・眼精疲労・ドライアイ

40代の目のトラブルの筆頭は「老眼」だ。水晶体の弾力性が低下し、近くのものにピントが合いにくくなる。これは加齢による生理現象であり、避けられない。全人間が経験する。

老眼への対策1は「老眼鏡を早めに作る」こと。「老眼鏡なんてまだ早い」と意地を張って、目を細めたり腕を伸ばしたりして読む人がいるが、目に余計な負担がかかり、眼精疲労が悪化する。100均の老眼鏡(110円)で十分。度数は+1.0〜+1.5から試す。合わなければ+2.0に上げる。ぴったりの度数が見つかったら、日常的に使う。

眼精疲労への対策は「20-20-20ルール」だ。20分間パソコンやスマートフォンの画面を見たら、20フィート(約6メートル)先の対象物を20秒間見る。遠くを見ることで、ピント調節の筋肉(毛様体筋)がリラックスする。このルールを守るだけで、眼精疲労が大幅に軽減される。スマートフォンのタイマーを20分に設定して、鳴ったら遠くを見る。0円でできる。

ドライアイへの対策は「意識的にまばたきする」こと。パソコンやスマートフォンを見ているとき、まばたきの回数が通常の3分の1〜5分の1に減少する。まばたきが減ると涙の膜が薄くなり、目が乾く。意識的にまばたきの回数を増やす。人工涙液(ドラッグストアで500〜1000円)を点眼するのも効果的。

目に良い栄養素はルテインとビタミンA。ルテインはほうれん草、ブロッコリー、卵黄に多い。ビタミンAはレバー、人参、ほうれん草に多い。日常の食事に取り入れるだけでいい。サプリは必須ではない。

腰のトラブル——腰痛・ぎっくり腰

腰痛は日本人の有訴率(自覚症状がある人の割合)第1位の症状だ。40代以降は約4割が腰痛を経験する。

腰痛の主な原因は「筋力の低下」と「姿勢の悪さ」だ。体幹(腹筋と背筋)の筋力が低下すると、背骨を支える力が弱まり、腰に負担がかかる。デスクワークで前かがみの姿勢が長時間続くと、腰椎に過大な圧力がかかり、椎間板が傷む。

腰痛予防の対策1は「体幹トレーニング」だ。最も簡単な体幹トレーニングは「プランク」。うつ伏せの状態から、肘と足先で体を支える。背中をまっすぐに保つ。最初は20秒から。慣れたら30秒、1分と伸ばす。毎日1分のプランクで、腰痛のリスクが大幅に減る。費用は0円。

対策2は「座り方を改善する」こと。デスクワーク中の姿勢が腰痛の主因。椅子に深く腰掛け、背もたれに背中をつける。足は床につける。パソコンの画面は目の高さに合わせる(画面が低いと前かがみになる)。1時間に1回、立ち上がってストレッチする。

対策3は「腰痛ストレッチを毎日行う」こと。仰向けに寝て、膝を胸に引き寄せる(30秒キープ)。うつ伏せで上半身を起こす「コブラのポーズ」(30秒キープ)。立って体を左右にゆっくりひねる(各30秒)。合計2分のストレッチを、朝と夜に行う。YouTubeで「腰痛ストレッチ 2分」と検索すれば、動画が多数見つかる。

「ぎっくり腰」への備え。ぎっくり腰は突然来る。重いものを持ち上げたとき、くしゃみをしたとき、体をひねったとき。激痛で動けなくなる。一人暮らしでぎっくり腰になると、トイレに行くのも困難。備えとして、消炎鎮痛薬(ロキソニンなど、ドラッグストアで600〜1000円)を常備しておく。湿布(100均で110円)も常備。ぎっくり腰になったら、まず横になって安静にし、鎮痛薬を飲む。2〜3日で痛みが和らぐことが多い。1週間経っても改善しなければ、整形外科を受診する。

膝のトラブル——膝痛・変形性膝関節症

膝の痛みは、40代以降に増え始める。特に「変形性膝関節症」は、膝の軟骨がすり減ることで痛みが生じる疾患で、50代以降に急増する。

膝痛の予防対策1は「体重管理」だ。体重が1kg増えるごとに、膝への負担は歩行時で約3kg、階段の昇降時で約7kg増加する。体重が10kg増えれば、膝には歩行時で30kg、階段で70kgの追加負担がかかる。体重を適正範囲に維持するだけで、膝への負担を大幅に減らせる。

対策2は「太ももの筋肉(大腿四頭筋)を鍛える」こと。大腿四頭筋は膝を支える最も重要な筋肉。この筋肉が強ければ、膝関節への負担が軽減される。最も簡単なトレーニングは「椅子に座ったまま足を伸ばす」運動。椅子に座り、片足をまっすぐ前に伸ばして10秒キープ。左右交互に10回ずつ。毎日5分。これだけで大腿四頭筋が鍛えられる。

対策3は「膝に衝撃を与える運動を避ける」こと。ジョギング、ジャンプ、急な方向転換。これらの運動は膝への衝撃が大きい。膝に不安がある場合は、ウォーキングや水泳(膝への負担が少ない)に切り替える。

対策4は「正座を避ける」こと。正座は膝関節を最大限に屈曲させる姿勢であり、膝への負担が大きい。椅子に座るか、あぐらをかく。和式トイレより洋式トイレを使う。

三大トラブルの「共通対策」

目・腰・膝のトラブルに共通する対策がある。

共通対策1は「適度な運動」。散歩がすべてをカバーする。歩くことで全身の血行が改善し、筋力が維持され、体重管理にもなる。1日30分の散歩が、目の疲労回復(遠くを見る機会が増える)、腰痛予防(体幹の維持)、膝痛予防(大腿四頭筋の維持)に同時に効く。

共通対策2は「ストレッチ」。全身の筋肉をストレッチすることで、柔軟性が維持され、関節への負担が軽減される。朝と夜の各5分。合計10分。毎日続ければ、体の動きがスムーズになる。

共通対策3は「栄養」。タンパク質(筋肉の維持)、カルシウム(骨の維持)、ビタミンD(カルシウムの吸収促進)、ビタミンA(目の健康)。これらを日常の食事から摂取する。特別な食品やサプリは不要。卵、納豆、牛乳、小魚、ほうれん草、にんじん。普通の食材で十分だ。

「病院に行くべきか」の判断基準

セルフケアで改善しない場合、病院に行くべき判断基準を示す。

目。視力の急激な低下、視野の一部が欠ける、飛蚊症(目の前に黒い点が飛ぶ)が急に増えた。これらの症状は網膜剥離や緑内障の可能性がある。早急に眼科を受診する。

腰。痛みが2週間以上続く、足にしびれがある、排尿・排便に異常がある。これらの症状は椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症の可能性がある。整形外科を受診する。

膝。膝が腫れて熱を持っている、膝が「ロック」して動かなくなる、歩行が困難。これらの症状は半月板損傷や変形性膝関節症の進行を示す。整形外科を受診する。

まとめ——体は「メンテナンスしなければ壊れる機械」

体は機械だ。メンテナンスしなければ壊れる。20代の頃はメンテナンスなしでも動いた。45歳の体は、メンテナンスなしでは壊れ始める。壊れてから修理するより、壊れる前にメンテナンスするほうが安い。歯のエッセイで書いたのと同じ原理だ。

メンテナンスのコストは驚くほど安い。毎日5分のストレッチ(0円)。毎日30分の散歩(0円)。100均の老眼鏡(110円)。プランク1分(0円)。椅子での膝伸ばし運動5分(0円)。合計110円と毎日40分。この投資で、目・腰・膝の寿命が延びる。延びれば、働き続けられる。働き続けられれば、収入が維持される。収入が維持されれば、生活が成り立つ。

体のメンテナンスは、「健康投資」であると同時に「経済投資」だ。健康を維持することが、最も確実な収入維持策であり、最もリターンの高い節約だ。

このエッセイは、就職氷河期世代のひとりの個人的な記憶と感想に基づいています。

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