45歳独身の「休日ルーティン」を最適化する——何もしない休日を卒業する方法
はじめに——「何もしなかった休日」の虚しさ
日曜の夕方。「今日は何をしただろう」と振り返る。朝は10時まで寝ていた。昼はカップ麺を食べた。午後はスマートフォンをだらだら見ていた。テレビをつけたが何も見ていなかった。気づいたら17時。「何もしなかった」。この虚しさが、日曜の夕方の定番の感情になっている。
「何もしない休日」は、体を休めるという意味では有効だ。平日の疲労を回復するために、何もせずゴロゴロする。だが毎週毎週「何もしない」が続くと、休日が「空白の時間」になる。空白の時間は記憶に残らない。記憶に残らなければ、「あの週末は何をしたか」が思い出せない。思い出せない休日が52回積み重なって、1年が過ぎる。1年が空白で埋まる。
「何もしない休日」を「何かした休日」に変えるために、休日の「ルーティン」を設計する。ルーティンがあれば、考えなくていい。考えなければ、意志力を使わない。意志力を使わなければ、疲れていても実行できる。
休日ルーティンの設計原則
原則1は「詰め込みすぎない」こと。平日は仕事で8時間が埋まっている。休日も同じように埋めようとすると、「休日なのに忙しい」状態になり、休めない。休日のルーティンは「緩やか」であるべき。予定を3つだけ入れて、残りはフリータイム。
原則2は「体を動かす時間を入れる」こと。平日はデスクワークで体を動かさない。休日に散歩やストレッチで体を動かすと、血行が改善し、気分がリフレッシュされる。
原則3は「『やるべきこと』と『やりたいこと』のバランスを取る」こと。「やるべきこと」は家事(洗濯、掃除、買い出し)。「やりたいこと」は趣味、散歩、読書、外食。「やるべきこと」だけの休日は苦行。「やりたいこと」だけの休日は家事が溜まる。両方を組み込む。
原則4は「起床時間を平日と揃える」こと。休日に昼まで寝ると、体内時計が狂い、日曜の夜に眠れなくなり、月曜の朝が辛くなる。平日の起床時間の±1時間以内に起きる。平日6時半なら、休日は7時半まで。
「理想の休日ルーティン」モデルプラン
以下は、45歳独身男性のための「理想の休日ルーティン」モデルプランだ。あくまで「モデル」であり、自分の好みに合わせてカスタマイズしていい。
7:30 起床。平日より1時間遅いだけ。窓を開けて空気を入れ替える。顔を洗う。歯を磨く。
8:00 朝食。平日より少し手間をかける。目玉焼き+食パン+バナナ+コーヒー。平日の「食パン+コーヒーだけ」に比べて、ちょっと贅沢。「休日だから」という小さな特別感。
8:30 洗濯+掃除。洗濯機を回す。回している間に、今週の「5分掃除ルーティン」でカバーしきれなかった場所を掃除。浴室のカビ取り、換気扇のフィルター掃除など。30〜40分。
9:30 散歩(1時間)。外に出る。毎週違うルートを歩く。先週は東に歩いたから、今週は西に。新しいルートを歩くと「発見」がある。知らなかった公園、知らなかったパン屋、知らなかった路地。発見があると記憶に残る。記憶に残る休日は「空白」にならない。
10:30 自由時間(1.5時間)。散歩から帰ってきて、好きなことをする。読書。将棋アプリ。コーヒーをドリップで淹れる。YouTubeで面白い動画を(30分以内で)見る。この時間は「完全に自由」。何をしてもいいし、何もしなくてもいい。
12:00 昼食。自炊する。平日はもやし炒めだが、休日は「ちょっと頑張る料理」。チャーハン、パスタ、焼きそば。余裕があれば新しいレシピに挑戦。料理は「クリエイティブな趣味」にもなりうる。
13:00 自由時間または昼寝(2時間)。昼食後は眠くなる。眠ければ30分の昼寝。昼寝しなければ、読書、映画、ブログの執筆、NISAの情報収集。
15:00 買い出し(40分)。来週分の食材をスーパーで購入。定型化されたリストに従って購入。考えない。リスト通りに買うだけ。
16:00 自由時間(2時間)。夕食まで自由。ここが休日の「黄金時間」の2回目。散歩でもう一度外に出てもいい。カフェに行ってもいい。何もせずぼんやりしてもいい。
18:00 夕食。休日の夕食は少しだけ豪華にする。鶏むね肉の塩焼き+サラダ+味噌汁+ご飯。発泡酒1本。「ふう」。
19:00 入浴。休日は湯船に浸かる。ゆっくり20分。体を温める。
19:30 自由時間(2.5時間)。テレビ、読書、スマートフォン(30分以内)。明日から仕事。日曜夜の憂鬱が始まるが、「今日は散歩して、料理して、本を読んだ」という充実感が、憂鬱を少し和らげてくれる。
22:00 就寝準備。歯磨き。ストレッチ。布団に入る。
このルーティンで得られるもの
散歩1時間で「運動」と「発見」。料理で「栄養」と「達成感」。読書で「知識」と「静かな時間」。掃除で「清潔な空間」。昼寝で「回復」。自由時間で「自分のペース」。
これらが「何もしなかった休日」にはないものだ。ルーティンを実行すれば、日曜の夕方に「今日は何をしただろう」と振り返ったとき、「散歩して、料理して、本を読んだ」と答えられる。答えられれば、虚しさが消える。消えれば、月曜の朝を少しだけ前向きに迎えられる。
「何もしない日」も許容する
毎週毎週ルーティンを完遂する必要はない。体が本当に疲れている日、メンタルが落ちている日は、「何もしない」を選んでいい。何もしない日は「回復の日」だ。ルーティンは「推奨」であり「義務」ではない。
目標は「月に3〜4回の休日のうち、2〜3回はルーティンを実行する」。残りの1〜2回は「何もしない日」。この比率なら、「何もしなかった」虚しさも、「忙しすぎた」疲労も、どちらも避けられる。
まとめ——「設計された休日」は「空白の休日」より豊かだ
休日を「設計」する。散歩の時間、料理の時間、読書の時間、自由時間。設計された休日は、空白の休日より確実に豊かだ。豊かさは「お金」ではなく「時間の使い方」で決まる。散歩は0円。読書は図書館で0円。料理は食費の範囲内。豊かさのコストはほぼゼロ。
次の週末、散歩を1時間してみてほしい。散歩の後、コーヒーを淹れてみてほしい。コーヒーを飲みながら、本を1ページ読んでみてほしい。この3つの「小さな行動」が、「何もしなかった休日」を「何かした休日」に変える。変わった休日の記憶が、人生の「空白」を埋める。
このエッセイは、就職氷河期世代のひとりの個人的な記憶と感想に基づいています。

