貸借対照表のポイント

株式投資の基本
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利益剰余金

株主資本を構成する基本は資本金です。
しかし、株主にとっては、資本金額より利益剰余金等をを含めた株主資本全体の額のほうが重要です。
業績が好調な企業は、利益を積み上げ利益剰余金とするため、資本金が厚くなります。つまり、過去の利益の蓄積が利益剰余金なので、これが赤字だと、過去の利益の蓄積が無いことになり財務状況はあまりよくありませんので、投資に注意が必要です。 赤字を垂れ流している会社や、最近赤字から黒字基調に転換した成長企業は利益剰余金がマイナスであることが多いです。

売掛金の額と増減

 営業活動では、かならずしも売上が現金で入金されるわけではありません。
1ヵ月後に入金される場合もよくあります。
もし、売掛金が回収できなければ、表面上は売上や利益が出ているように見ても、商売としてはまったくの大損です。
売掛金が回収できないような事態が続発し資金繰りに困れば、会社の破綻もあり得ます。
できれば、売掛金を少なくして現金で代金回収できればよいのでしょうが、商売の習慣上、難しいようです。
 もし、売掛金の額が多かったり、額が急増したなら注意が必要です。
一般的には、売掛金が売上の3か月分を超えると要注意ゾーンとされているようですが、適切な売掛金額は業種により異なります。
売掛金の額が多かったり、額が急増した場合は、資金繰りの良くない取引先に対しても、売掛金が大量にある可能性があります。
会社が順調にいっているなら、こうした売掛金を回収できない取引先との取引は制限すればよいのでしょうが、会社がうまくいっていない場合は、表面上の業績を保つため、資金回収が困難な会社とも取引を続けてしまいがちです。
過剰な売掛金や売掛金の急増は、売掛金の回収ができないことで損失が発生するリスクを示しているだけでなく、会社自体が傾いている可能性をも示している可能性がありますので注意が必要です。

債務超過かどうか

企業には、たいてい利子のつく負債があります。
負債が資本を上回っている状 態を債務超過といいますが、債務超過になれば、会社が立ち行かなくなるのも時間の問題です。
過去の赤字の累積が株主資本を上回った状態を債務超過というので、過去の利益を食いつぶした結果が債務超過といえます。
株主資本がマ イナスになれば、株主の持分は無く、会社の解散価値はゼロになります。こう した会社が利益をいくら上げても、その金額を越える利払いがあったのでは、 赤字から抜け出すことは困難です。
また、銀行からの借り入れが困難になったり、一定期間債務超過が続くと上場廃止になる危険性があります。当然破綻リスクも極めて高くなります。
債務超過の会社は、投機の対象であって、投資の対象ではありません。

棚卸資産の額と増減

 適切な額の棚卸資産というものは、企業にとって必要なものです。
在庫が適切量なければ、売上機会を逃してしまうからです。
しかし、過剰な棚卸資産は、企業の危機を示している可能性があります。
企業が競争力を失い、売れ残りの在庫が大量に存在することを示しているのかもしれません。
一般的には、在庫が売上の3か月分を超えると要注意ゾーンといわれているようですが、これは業種により当然異なります。
例えば、食料品専門店は在庫の量が少なくて済むでしょうが、衣料品専門店の場合は食料品店より在庫の量が多く必要でしょう。
在庫量を見ることも大切ですが、在庫の変動を見て、急激な在庫の増加が見られた場合には注意をすることが大切です。

長期借入金の減少と短期借入金の増加

  負債には長期借入金と短期借入金があります。
長期借入金と短期借入金が、きちんと返済された上で減少しているなら良いことですが、長期借入金が減少してその分以上に短期借入金が増加している場合は注意が必要です。
長期借入金が減少しているため、一見すると良い傾向に見えますが、もはや金融機関が長期間キャッシュを貸しておくわけにはいかないと判断したため、一種の貸し剥がしとして、長期借入金を短期借入金に振り替えたと考えることもできます。
この場合、借り入れ期限が迫っている場合、そこで借り入れ企業が資金繰りに窮する恐れもあります。
また、短期借入金にする際に、融資手数料などとして対価が取られている場合、実質的な借り入れ金利が大幅に高騰することになり、より企業の資金繰りを悪化させることになります。

キャッシュが着実に増えている企業

 企業は、営業活動でキャッシュを稼いで行きますが、投資活動でもキャッシュが必要とされます。投資活動は、単に以前と同様の営業活動をするために必要な投資と、成長するために行う投資があります。
前者の例としては、一般的に重工業では競争力を維持するためだけでも多額の資金が必要です。投資をしなければ競争力を維持することすらできません。
よって、純粋な成長に回るキャッシュは少なくなってしまいます。
後者のように、競争力を維持するためにキャッシュがそれほど必要とされない企業では、純粋な成長に投資を振り向けることができます。
成長にもそれほどキャッシュが必要とされないことが理想です。
 キャッシュがそれほど必要とされない企業では、キャッシュが自然と積みあがっていきます。
キャッシュが積み上がっていくことは、成長に必要なキャッシュがそれほど必要ないため、事業素質が良いという可能性があります。
ただし、キャッシュの推移は数年単位で見ることが必要です。
重工業など多額の設備投資が必要な業種では、ある年には、大規模な投資を行わないとしても、翌年に大規模投資を行うことがあり、その場合は大規模な設備投資によりキャッシュが大幅に減る可能性があります。
数年単位で見て、キャッシュが右肩上がりになっているか見たほうが良いです。

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