はじめに——「まだ月7000円払っているのか」
大手キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)のスマートフォン料金。月7000〜10000円。年間84000〜120000円。手取り16万円の5〜6%がスマートフォンに消えている。「通信費は仕方ない」と思っている人がまだいる。仕方なくない。月500〜1000円で済む。月7000円との差額は月6000〜6500円。年間72000〜78000円の節約。NISAに月6000円追加で20年運用すれば約247万円。「スマートフォンの契約を変える」だけで20年後に247万円。
「格安SIMに変えましょう」。このシリーズで何度も書いてきた。だが「まだ変えていない」人がいる。理由は「面倒」「よくわからない」「不安」の3つ。このガイドでは「月500円プラン」の具体的な選び方と、乗り換えの全手順を「迷いようがないレベル」で解説する。
「月500円」で使えるプランは実在する
「月500円でスマートフォンが使えるわけがない」。使える。以下のプランは実際に存在する(2025年時点。料金は変動する可能性があるため、契約前に最新情報を確認してほしい)。
プラン1は「povo2.0(au回線)」。基本料0円。データ通信は「トッピング」方式で必要な分だけ購入。「1GB(7日間)390円」のトッピングを月に1回購入すれば月390円。Wi-Fi環境(自宅+職場)がある人なら「外出時だけモバイルデータを使う」ので1GBで足りる場合がある。通話は「5分かけ放題」が月550円。通話が少なければLINE電話で代用(0円)。「データ390円+通話0円(LINE電話)=月390円」。
プラン2は「日本通信SIM 合理的シンプル290プラン」。月290円(1GB)。1GBを超えると1GBあたり220円で追加。月に2GB使っても510円。通話は30秒11円(従量制)。月に5分×4回通話しても440円。データ290円+通話440円=月730円。通話をLINE電話にすれば月290円。
プラン3は「LINEMO ミニプラン」。月990円(3GB)。LINEの通話・メッセージはデータ消費ゼロ(LINEギガフリー)。3GBあれば「普通の使い方」で足りる。通話はLINE電話で0円。月990円。「1000円以下」で「普通に使えるスマートフォン」が手に入る。
「自分に合ったプラン」の選び方——3つの質問
質問1は「月にどのくらいデータ通信を使うか」。大手キャリアの「マイページ」で先月のデータ使用量を確認する。3GB以下→日本通信SIMまたはpovo2.0。3〜10GB→LINEMOミニプランまたはIIJmio。10GB以上→楽天モバイル(3GBまで1078円。20GBまで2178円)。「自分のデータ使用量を知る」のが第一歩。多くの人は「思っていたより使っていない」。Wi-Fi環境があれば、外出時のデータ使用量は「月2〜3GB」で済むことが多い。
質問2は「通話をどのくらいするか」。LINE電話で済む相手がほとんどなら、通話料はゼロ。「固定電話にかける必要がある」「LINEを使っていない相手に電話する」場合は、通話オプション(5分かけ放題550円等)を追加する。「月に5分以上の通話が5回以上」なら、かけ放題のほうが安い。
質問3は「通信品質(速度)にこだわるか」。格安SIMは「昼の12〜13時」に速度が低下しやすい。「昼休みに動画を見たい」人は速度低下がストレスになる。だが「昼休みにSNSとニュースを見る程度」なら問題ない。LINEMOとpovo2.0は大手キャリアの回線を使っているため、速度低下が少ない。
「乗り換えの手順」——1時間で完了する
ステップ1は「MNP予約番号を取得する」(10分)。現在のキャリアのウェブサイトまたは電話で「MNP予約番号」を取得する。これは「今の電話番号をそのまま新しいキャリアに持っていく」ための番号。有効期限は15日間。ドコモはMy docomoから。auはMy auから。ソフトバンクはMy SoftBankから。オンラインなら5〜10分で完了。
ステップ2は「新しいキャリアに申し込む」(20分)。LINEMOやpovo2.0のウェブサイトで申し込む。MNP予約番号、本人確認書類(運転免許証等の写真をアップロード)、クレジットカード情報を入力する。eSIM対応のスマートフォンなら「即日開通」。物理SIMの場合は「SIMカードが2〜3日で届く」。
ステップ3は「SIMカードを差し替える」(10分)。届いたSIMカードを現在のSIMカードと差し替える(eSIMの場合はQRコードを読み取るだけ)。差し替えたら、スマートフォンを再起動。新しいキャリアの電波を掴めば完了。
ステップ4は「旧キャリアの解約」。MNPで乗り換えた場合、旧キャリアは「自動的に解約される」。自分で解約手続きをする必要はない。
合計所要時間。MNP予約番号取得10分+申し込み20分+SIM差し替え10分=40分。実質1時間以内で完了。1時間の作業で月6000円の節約が「永久に」続く。時給換算——計算不能。
「乗り換えが不安」な人へのQ&A
Q1。「電話番号は変わるの?」。A。MNPを使えば変わらない。今の電話番号がそのまま使える。
Q2。「LINEのデータは消えるの?」。A。消えない。SIMカードを変えてもLINEアカウントはそのまま。トーク履歴もバックアップしていれば引き継げる。
Q3。「今のスマートフォンはそのまま使えるの?」。A。多くの場合、使える。SIMロック解除が必要な場合がある(2021年10月以降に購入した端末はSIMロックなし)。キャリアのウェブサイトで無料でSIMロック解除できる。
Q4。「通信速度が遅くなるのでは?」。A。LINEMOとpovo2.0はソフトバンク・au回線をそのまま使うため、速度はほぼ変わらない。MVNO(日本通信SIM、IIJmio等)は昼の時間帯に若干遅くなることがある。ただし「SNSとニュースを見る」程度なら問題なし。
Q5。「店舗がないと不安」。A。LINEMOやpovo2.0にはリアル店舗がない。だが「手続きはすべてオンラインで完結」し、「トラブルはチャットサポートで対応」。実際にリアル店舗に行く必要があるケースはほとんどない。「店舗がないと不安」は思い込みだ。
「月500円生活」のデータ節約テクニック
月1〜3GBでやりくりするためのテクニック。テクニック1は「Wi-Fiを最大限使う」。自宅にWi-Fi環境があれば、自宅ではモバイルデータをオフにする。職場にWi-Fiがあれば同様。「モバイルデータを使うのは通勤中と外出時だけ」にすれば、月1〜2GBで足りる。
テクニック2は「動画はWi-Fi環境でだけ見る」。YouTubeやNetflixは大量のデータを消費する(1時間で約0.5〜1.5GB)。動画は「自宅のWi-Fiで見る」ルールを作る。外出先では「動画を見ない」。代わりに本を読む。または事前にダウンロードしておいた動画をオフラインで見る。
テクニック3は「アプリの自動更新をWi-Fi時のみにする」。スマートフォンの設定で「アプリの自動更新→Wi-Fi接続時のみ」に変更する。アプリの自動更新は「知らないうちにデータを消費する」大きな原因。設定変更に1分。1分で月のデータ消費が0.3〜1GB減る場合がある。
まとめ——「1時間の作業」で「月6000円の永久節約」
格安SIMへの乗り換え。1時間の作業。月6000円の節約。年間72000円。20年で144万円(単純計算)。NISAで運用すれば247万円。「1時間の作業」が「247万円」に化ける。
「面倒」は理解できる。だが「1時間の面倒」と「247万円の損失」を天秤にかけてほしい。面倒は1時間で終わる。損失は20年間続く。どちらが「重い」か。答えは明白だ。
今日、大手キャリアのマイページにログインして「先月のデータ使用量」を確認しよう。3GB以下なら「LINEMO ミニプラン(月990円)」で十分。確認に5分。5分の確認が247万円への第一歩。
このエッセイは、就職氷河期世代のひとりの個人的な記憶と感想に基づいています。

