日経平均は、日本経済を測っていない —— 「指数」という計算式の正体

この記事は約27分で読めます。
  1. はじめに:あの一行を、私たちは信じすぎている
  2. 1-1. 生まれ
  3. 1-2. なぜこれが問題なのか
  4. 1-3. TOPIXとの違い
  5. 2-1. 225では割らない
  6. 2-2. なぜ225で割れないのか
  7. 2-3. 除数は、指数の「隠された心臓」
  8. 3-1. 額面という制度
  9. 3-2. 額面は廃止された。しかし、消えなかった
  10. 3-3. これは、制度の化石である
  11. 4-1. ETFが、指数を変えた
  12. 4-2. この変更が、何を生んだか
    1. ダウ式(旧方式)の世界
    2. 分子修正方式(新方式)の世界
  13. 4-3. 自浄作用の停止
  14. 5-1. 1銘柄で13%
  15. 5-2. 2,500倍の格差
  16. 5-3. なぜこれが問題なのか —— 「日本経済」という主語の詐術
  17. 6-1. 名誉のために言っておく
    1. ① 2021年10月:株価換算係数の導入
    2. ② 2022年10月:ウエート上限キャップの導入
    3. ③ キャップ調整比率という仕組み
  18. 6-2. 「ユニクロ指数」は、過去の話になった
  19. 7-1. 現在の数字を見てください
  20. 7-2. キャップは、機能しなかったのか
  21. 7-3. 王座の交代
  22. 8-1. NT倍率とは何か
  23. 8-2. 歴史的な水準を並べる
  24. 8-3. 「4銘柄が主因」
  25. 8-4. PERで見ても、乖離している
  26. 9-1. 半導体とデータセンター
  27. 9-2. 象徴的な一日
  28. 9-3. そして、キオクシア(285A)
  29. 10-1. 4つの習慣
    1. 習慣①:日経平均を見たら、必ずTOPIXも見る
    2. 習慣②:NT倍率を、ときどき確認する
    3. 習慣③:「寄与度」を見る
    4. 習慣④:「日本経済」という主語を、疑う
  30. 10-2. ただし、TOPIXも変わる
  31. 11-1. この3本の記事が、たどり着いた場所
  32. 11-2. 記号が剥がれるとき、何が起きるか
  33. 11-3. 最後に
  34. 一次資料(日本経済新聞社・指数の公式ルール)
  35. 制度変更の解説
  36. 現状のデータ(2025〜2026年)

はじめに:あの一行を、私たちは信じすぎている

夕方のニュースで、こう言います。

「今日の東京株式市場、日経平均株価は前日比◯◯円高の△△円で取引を終えました」

そして私たちは、なんとなくこう受け取ります。

「ああ、今日は日本経済が良かったんだな」

この記事の目的は、たった一つです。

その受け取り方は、間違っている。

正確に言えば、かつては、そこそこ正しかった。しかし今、それは急速に間違いになりつつある

〔筆者体験:「日経平均は上がっているのに、自分の持ち株はさっぱりだ」という経験は、投資をしている人ならほぼ全員あるはずです。その具体的な日付・銘柄・悔しさを、200〜400字でここに。この記事はその違和感から始まるべきです〕

数字をひとつ出します。

2026年5月8日時点、NT倍率(日経平均÷TOPIX)は16.37倍。過去最高水準です。

そして野村證券の分析によれば、2026年4月・5月の日経平均株価の上昇率は、たった4銘柄が主因となって、TOPIXを12%ポイントも上回りました。

4銘柄です。

225銘柄あるはずの指数が、4つの会社の都合で、日本市場全体の平均を12ポイント引き離した。

これが何を意味するのか。この記事では、日経平均という指数の計算式そのものを分解して、その正体を暴いていきます。

退屈な話に聞こえるかもしれません。しかし約束します。日経平均の計算式は、日本の経済報道の9割を無効化するくらいの威力を持っています。


第1章 日経平均とは何者か —— 1950年生まれの「株価平均型」

1-1. 生まれ

まず、基本情報から。

日本経済新聞社が公表している「日経平均株価 算出要領」によれば——

  • 算出開始は1950年9月7日
  • 値は、戦後に東京証券取引所が再開した1949年5月16日まで遡及計算されている
  • 当初は東京証券取引所が算出していたが、1970年以降は日本経済新聞社が算出している
  • 東証プライム市場に上場する225銘柄を選定し、その株価を使って算出する価格平均指数である

最後の一行が、すべてです。

「価格平均指数」。

つまり日経平均は、株価の平均です。時価総額の平均ではありません。

1-2. なぜこれが問題なのか

ここが、この記事のいちばん重要な理解です。ゆっくり行きます。

株式市場で「その会社の大きさ」を表すのは、時価総額です。

時価総額 = 株価 × 発行済株式数

しかし日経平均は、株価だけを見て、株式数を見ません。

これがどれほど奇妙なことか、極端な例で示します。

会社 株価 発行済株式数 時価総額
A社 100,000円 100万株 1,000億円
B社 500円 200億株 10兆円

B社はA社の100倍の大きさです。

しかし日経平均の世界では、A社の株価がB社の200倍なので、A社のほうが200倍えらいのです。

A社の株価が1%動けば1,000円。B社の株価が1%動いても5円。日経平均に対する影響力は、200倍の差がつきます。

株価が高い銘柄(値がさ株)は、それだけで指数を支配する。

これが、株価平均型(ダウ式)指数の宿命です。

1-3. TOPIXとの違い

比較のために、TOPIX(東証株価指数)を見ます。

TOPIXは時価総額加重方式です。会社の大きさに比例して、指数への影響力が決まる。

つまり、TOPIXのほうが「まとも」です。

これは意見ではなく、指数設計の常識です。世界の主要指数を見てください。

  • S&P 500:時価総額加重
  • TOPIX:時価総額加重
  • MSCI各種:時価総額加重
  • NYダウ株価平均(ダウ式)
  • 日経平均株価平均(ダウ式)

株価平均型を今も使っているのは、NYダウと日経平均くらいです。

そして両者に共通するのは、**「歴史が古い」**ということ。

日経平均が株価平均型なのは、正しいからではありません。1950年に始めたときの方式を、変えられなかったからです。


第2章 「除数」という魔法の装置

2-1. 225では割らない

さて、日経平均が「株価の平均」なら、計算は簡単なはずです。

225銘柄の株価を足して、225で割る。

違います。

日経平均の算出要領には、こう書かれています。

日経平均は、構成銘柄の株価に株価換算係数を乗じた採用株価を合計したうえで、「除数」で割って算出する。

式にすると、こうです。

                Σ(各銘柄の株価 × 株価換算係数)
日経平均 = ────────────────────────
                        除数

分母は「225」ではなく「除数」という別の数字です。

2-2. なぜ225で割れないのか

理由は、指数の連続性です。

考えてみてください。日経平均は225銘柄を「入れ替え」ます。ある会社が抜けて、別の会社が入る。

もし単純に225で割っていたら、どうなるか。

  • 抜ける会社の株価が5,000円
  • 入る会社の株価が20,000円

この瞬間、合計株価が15,000円増えます。225で割ると、日経平均が66円ジャンプします。

誰も何も買っていないのに、指数が上がる。

これでは指数の意味がありません。

だから、入れ替えのたびに「除数」を調整して、指数の値が飛ばないようにするのです。

株式分割のときも同じです。ある会社が1株を3株に分割すれば、株価は3分の1になります。何もしなければ、日経平均は暴落します。

ニッセイ基礎研究所の試算が、この威力を見事に示しています。

もしファーストリテイリングが1対3の株式分割をしたとき、株価換算係数を1のまま変更しなかったら、日経平均は28,156.21円から26,121.08円へ、約2,000円下落する——と。

何も起きていないのに、2,000円下がる。

だから、調整するのです。

2-3. 除数は、指数の「隠された心臓」

私は「除数」という概念に、はじめて出会ったとき、少しゾッとしました。

日経平均という数字は、「日本の株価」ではありません。「日本の株価を、過去との連続性が保たれるように補正した数字」なのです。

そして、その補正は、除数という、公表されてはいるが誰も見ない数字によって行われている。

日経平均が「39,000円」だとして、その39,000円という数字自体に、絶対的な意味はありません。 1949年5月16日を起点として、そこからの連続性が保たれるように、無数の調整を積み重ねてきた結果の数字です。

指数は、現実の測定値ではありません。設計された構築物です。

これを頭に入れておいてください。この記事の結論に直結します。


第3章 「みなし額面」という、40年生きた幽霊

3-1. 額面という制度

さきほどの式に出てきた「株価換算係数」。これが、日経平均のいちばん奇怪な部分です。

歴史から説明します。

かつて日本の株券には、**「額面」**という数字が書かれていました。50円額面、500円額面、といったものです。これは商法上の制度でした。

そして日経平均は、この額面を使って株価を調整していました。

  • 額面50円 → 換算係数 1.0
  • 額面500円 → 換算係数 0.1

つまり、額面が10倍なら、株価を10分の1にして扱う。これで、額面の違いによる株価水準の差を、ならしていたわけです。

3-2. 額面は廃止された。しかし、消えなかった

2001年、商法改正により、株式の額面制度は廃止されました。

額面は、この世から消えたのです。

ところが、日経平均の計算式には残りました。

名前を変えて。

**「みなし額面」**として。

もう存在しない制度が、「みなし」という接頭辞をつけて、指数の心臓部で生き続けた。

そして2021年10月、日経は再び名前を変えます。

「みなし額面」→「株価換算係数」

日本経済新聞社は2021年7月5日、日経平均の算出要領と銘柄選定基準の一部変更を発表しました。株価水準の調整に用いていたみなし額面を「株価換算係数」に改め、係数は原則1とする、というものです。

既存の採用銘柄については、こう定義されました。

既存銘柄の株価換算係数 = 50円 ÷(2021年9月30日時点のみなし額面)

つまり、「株価換算係数」の初期値は、「みなし額面」から計算されたのです。

そして「みなし額面」は、廃止された「額面」から計算されていた

額面 → みなし額面 → 株価換算係数。

名前が2回変わりました。しかし、中身は1950年代の額面制度を引きずったままです。

3-3. これは、制度の化石である

具体例で見ます。

株価換算係数が導入される前、こういう計算がされていました。

  • ファーストリテイリング(9983):株価74,940円 × (50円 ÷ みなし額面50円) = 74,940円
  • ソフトバンクグループ(9984):株価7,179円 × (50円 ÷ みなし額面25/3円) = 43,074円

見てください。ソフトバンクグループの実際の株価は7,179円なのに、日経平均の計算では43,074円として扱われているのです。

なぜか。みなし額面が「25/3円」という、意味不明な分数だからです。

この「25/3」という数字は、過去の株式分割の履歴が積み重なった結果です。誰も、この数字を見て意味を読み取ることはできません。

株価7,179円の会社が、43,074円の会社として指数に組み込まれる。

これが、日経平均という指数の実態です。

日経平均という数字は、廃止された制度の亡霊を、計算式のなかに閉じ込めたまま動いている。

 


第4章 2005年 —— すべてが狂った分岐点

4-1. ETFが、指数を変えた

ここからが、この記事のいちばん重要な歴史パートです。

2001年、日経平均に連動するETF(上場投資信託)が上場しました。

これによって、日経平均は「見るための数字」から「運用するための数字」へと変質します。運用会社は、日経平均を正確にトラッキング(追随)しなければならなくなった。

そして2005年、日経は株式分割時の算出方法を変更します。

楽天証券のレポートによれば、こういう変更です。

  • 変更前分母修正方式(除数で調整する。いわゆるダウ式)
  • 変更後分子修正方式(みなし額面を修正する、日経独自の方式)

4-2. この変更が、何を生んだか

一見、どうでもいい技術的変更に見えます。

とんでもない。この変更が、日経平均を歪めた元凶です。

同レポートは、こう明記しています。

分子修正方式の弊害は、値がさ株が分割しても日経平均全体に占める構成比が維持されることです。その結果、成長性の高い特定企業のウエートが高まる傾向が強まりました。

もう一度読んでください。

「値がさ株が分割しても、構成比が維持される」。

これがどういうことか、説明します。

ダウ式(旧方式)の世界

株価10万円の会社が、1対10の分割をして株価1万円になったとします。

旧方式(除数修正)では、この会社の指数への影響力は、10分の1になります。 株価が10分の1になったのだから、当然です。

つまり、株価が高くなりすぎた会社は、分割すれば自動的にウエートが下がった。 一種の自浄作用が働いていたわけです。

分子修正方式(新方式)の世界

同じ会社が分割します。株価は1万円になります。

しかし新方式では、株価換算係数(当時はみなし額面)が調整されて、採用株価が分割前と同じ10万円のまま維持されます。

ウエートは、1ミリも下がりません。

ニッセイ基礎研究所の解説が、この仕組みを正確に描写しています。1対3分割の場合、分割比率に合わせて株価換算係数が1から3に調整されるため、採用株価自体は分割前と変わらない。したがって寄与度やウエイトにも影響はない、と。

4-3. 自浄作用の停止

2005年、日経平均は「ウエートが際限なく膨らむ」構造を、自ら作り出しました。

株価が上がる。ウエートが上がる。分割してもウエートは下がらない。また株価が上がる。またウエートが上がる。

上がり続ける銘柄のウエートは、上がり続ける。

これは、正のフィードバックループです。

なぜこんな変更をしたのか。

答えは、ETFのためです。 分子修正方式のほうが、運用会社にとってトラッキングが容易でした。除数がころころ変わると、ファンドの調整が面倒だからです。

つまり——

日経平均は、「日本経済を正しく測る」ことよりも、「ETFが運用しやすい」ことを優先した。

これが2005年の選択です。

そして、その帰結が「ユニクロ指数」でした。


第5章 ユニクロ指数の時代

5-1. 1銘柄で13%

2020年前後、日経平均は嘲笑をこめて**「ユニクロ指数」**と呼ばれていました。

ファーストリテイリング(9983、ユニクロの運営会社)1銘柄の影響力が、あまりに大きかったからです。

  • ファーストリテイリングのウエートは、2021年には一時13%程度に達しました
  • 上位5銘柄だけで、日経平均の約25%
  • ある時期には、上位5銘柄で27%、上位10銘柄で**40%**という数字も報告されています

そして、当時よく引かれた計算があります。

ファーストリテイリング1銘柄の株価が10%値上がりしただけで、日経平均は約1%、当時の水準ではおよそ300円上がる。

ユニクロの服が売れると、日経平均が上がる。

冗談ではなく、構造的に、そうなっていたのです。

5-2. 2,500倍の格差

さらに衝撃的な数字があります。

当時、ファーストリテイリングと三菱自動車のウエートを比較すると、三菱自動車のウエート(0.004%)は、ファーストリテイリングの実に2,500分の1しかありませんでした。

同じ「日経225採用銘柄」でありながら、2,500倍の格差。

これはもはや「225銘柄の平均」ではありません。

「ファーストリテイリングと、その他大勢」です。

5-3. なぜこれが問題なのか —— 「日本経済」という主語の詐術

ここで、経済エッセイとしての本題に入ります。

日経平均が「日本経済の体温計」として報じられていることが、問題なのです。

ファーストリテイリングは、たしかに立派な会社です。しかし、日本のGDPに占める比率は、ごくわずかです。日本の雇用に占める比率も、わずかです。

にもかかわらず、日経平均という「日本経済を代表する数字」の13%を、この1社が握っていた。

つまり、こういうことが起こりえます。

日本中の企業が業績を落としているのに、ユニクロが好調なら、「日本経済は好調です」というニュースが流れる。

これは誇張ではありません。実際、そういう日は何度もありました。

指数の設計ミスが、国民の経済認識を歪める。

私が「この話は雑学ではない」と言うのは、この意味においてです。


第6章 是正の歴史 —— 日経は、ちゃんと直そうとした

6-1. 名誉のために言っておく

ここまで日経平均を批判してきましたが、公平のために書きます。

日本経済新聞社は、この問題を認識し、繰り返し是正措置を打ってきました。

時系列で整理します。

① 2021年10月:株価換算係数の導入

  • みなし額面 → 株価換算係数へ改称
  • 係数は原則1とする
  • ただし、採用銘柄の株価水準が著しく高い場合、市場への影響を抑える狙いで、係数を0.1〜0.9に設定できるようにした
  • これにより、新規採用時のウエートが1%以内になるよう調整される

つまり、「値がさ株を新規採用するとき、いきなり大きなウエートにならないようにする」という措置です。

日経平均株価 算出要領には、より細かいルールも書かれています。新規採用する銘柄の1日平均売買代金が、想定される組み入れウエートに比べて相対的に少ない場合には、株価換算係数を**1/2(0.1刻みで切り上げ)**にして採用することがある、と。

流動性が薄い銘柄に大きなウエートを与えると、指数連動ファンドの売買がその銘柄を暴れさせてしまう。だから抑える。 実務的な配慮です。

② 2022年10月:ウエート上限キャップの導入

特定の銘柄が日経平均の一定比率を超えないよう、上限を設ける制度です。

上限は、段階的に引き下げられました。

適用時期 ウエート上限
2022年10月の定期見直しから 12%
2023年10月の定期見直しから 11%
2024年10月以降の定期見直し 10%

(参考:**TOPIXの個別銘柄ウエート上限も10%**です)

③ キャップ調整比率という仕組み

算出要領には、こう定められています。

  • キャップ調整済み株価換算係数 = 株価換算係数 × キャップ調整比率
  • 定期見直しの基準日時点でウエートがキャップ水準を超えた銘柄について、その定期見直しの適用日にキャップ調整比率を設定し、その値を0.9とする
  • すでにキャップ調整比率が設定されている場合は、同比率をさらに0.1引き下げる
  • 逆に、基準日時点でウエートが5%を下回った銘柄については、キャップ調整比率を0.1引き上げる

つまり、太りすぎたら痩せさせ、痩せすぎたら戻す。

このルールは、実際に適用されています。

  • 2024年10月:ファーストリテイリングに適用。株価換算係数が3.0 → 2.7へ。
  • 2025年4月:ファーストリテイリングに再度適用。2.7 → 2.4へ。

日経は、ちゃんとユニクロを絞っています。

6-2. 「ユニクロ指数」は、過去の話になった

その結果、どうなったか。

一時13%だったファーストリテイリングのウエートは、10%程度まで低下しました(グロース株への売り、日銀のETF買い入れ方式の変更、そしてルール変更が重なった結果とされます)。

「ユニクロ指数」という異名は、事実上、返上されました。

めでたし、めでたし——

とは、まったくなりません。


第7章 しかし、集中は「悪化」した

7-1. 現在の数字を見てください

ここからが、この記事の本当の山場です。

楽天証券のレポート(2026年1月公開)が、驚くべき数字を出しています。

2025年11月末時点。

指標 数値
上位4社の構成比(寄与度) 33.1%
(参考)2024年12月末の同数値 28.6%
日経平均の50%以上を構成する銘柄数 わずか15社
1位(アドバンテスト、6857)と225位(三菱自動車、7211)のウエート差 4,421倍

読み直してください。

上位4社で、33.1%。 上位15社で、50%超。 格差は、4,421倍。

そして——

2024年12月末の28.6%から、2025年11月末には33.1%へ、わずか11ヶ月で4.5ポイント上昇している。

7-2. キャップは、機能しなかったのか

いいえ。キャップは機能しました。ファーストリテイリングに対しては。

問題は、こうです。

キャップは「1銘柄あたり10%」を制限するだけで、「上位数銘柄の合計」は制限していないのです。

だから、こうなります。

  • ファーストリテイリングを10%に抑える
  • しかし、その隣にアドバンテストが育つ
  • その隣に東京エレクトロンが育つ
  • その隣にソフトバンクグループが育つ

1銘柄ずつ見れば、誰も10%を超えていない。しかし、合計すれば33%を握っている。

モグラ叩きです。

そして、ファーストリテイリングを叩いたら、もっと質の悪いモグラが出てきた

7-3. 王座の交代

さらに重要な事実。

日経平均のウエート1位は、もはやファーストリテイリングではありません。

楽天証券のレポートによれば、**1位はアドバンテスト(6857)**です。

アドバンテスト。半導体検査装置メーカー。AI半導体ブームの、ど真ん中にいる会社です。

「ユニクロ指数」は終わりました。

しかし、それは「AI半導体指数」に置き換わっただけです。


第8章 NT倍率 —— 日経平均が「日本」から離れていく速度計

8-1. NT倍率とは何か

ここで、ひとつの指標を紹介します。

NT倍率 = 日経平均株価 ÷ TOPIX

Nが日経平均、TがTOPIX。それを割った数字です。

一見、何の意味があるのか分かりません。しかし、これは極めて雄弁な指標です。

なぜなら——

  • 日経平均= 値がさ株に支配された、225銘柄の株価平均
  • TOPIX= 時価総額加重の、市場全体に近い指数

この2つの比率が上がるということは、「値がさ株だけが、市場全体を置き去りにして上がっている」ということを意味します。

NT倍率は、日経平均が日本経済という母集団からどれだけ乖離しているかの、速度計なのです。

8-2. 歴史的な水準を並べる

さあ、数字を見ましょう。

時点 NT倍率 状況
2000年以降の通常のピーク圏 約15.5倍 「これ以上は行きすぎ」の目安
2021年2月22日 15.59倍 日経平均が30年半ぶりに3万円台を突破した頃
過去5年平均 14.3倍 (野村アセットマネジメント算出)
2025年10月末 15.73倍 かなり高い水準
2026年4月 16.06倍 過去最高を記録
2026年5月8日 16.37倍 さらに更新、過去最高水準

見てください。

2000年以降、15.5倍が「行きすぎ」の目安だった。

それが、いま16.37倍です。

日興フロッギーの解説によれば、機関投資家はこの特徴を取引に使っており、15倍程度になると、日経平均が少数の銘柄に依存してボラティリティが高まるリスクを想定し、日経平均ウエート上位銘柄の一部を売っておくといった行動を取ります。

つまり、プロは「NT倍率が高い=日経平均は危険」と読んでいる。

8-3. 「4銘柄が主因」

そして、野村證券の分析です。

2026年4月・5月の日経平均株価の上昇率は4銘柄が主因となり、TOPIXを12%ポイント上回りました。これにより、NT倍率は16.37倍と過去最高水準にあります。

4銘柄。

225銘柄あるうちの、4銘柄が、日経平均を市場全体から12ポイント引き離した。

このとき、日経平均のニュースを見ていた日本国民は、こう思ったはずです。

「日本株、好調なんだな」

違います。4社が好調だっただけです。

8-4. PERで見ても、乖離している

もうひとつ、決定的な数字。

野村證券によれば、2026年5月時点で——

  • 日経平均の予想PER:22.1倍
  • TOPIXの予想PER:16.9倍

同じ日本の株式市場を測る2つの指数で、PERが5ポイント以上違う。

同社は、こうも指摘しています。日経平均とTOPIXの構成企業の予想EPSからみたNT倍率は12.5倍前後、株価目標からみたNT倍率は15.5倍前後であり、直近の16倍超はNT倍率が上振れていることを示唆する、と。

そしてファンダメンタルズ面からはNT倍率の緩やかな低下を見込むと結論しています。

つまり、「日経平均は行きすぎている」というのが、プロの見立てです。


第9章 いま、日経平均を動かしているのは誰か

9-1. 半導体とデータセンター

野村證券は、NT倍率上昇の背景をこう説明しています。

NT倍率上昇の背景には、半導体・データセンター関連株の業績予想の大幅な上方修正があります。

具体的には、2025年末以降、日経平均の12ヶ月先予想EPSが23.9%上方修正された一方で、株価指数も24.6%上昇したとのことです。

業績予想が上がり、株価も上がった。

これ自体は健全に見えます。しかし問題は、その「業績予想の上方修正」が、ごく一部のセクターに集中しているということです。

日経平均のウエート上位を占めるのは、アドバンテスト、東京エレクトロン、ソフトバンクグループといった、半導体・AI関連銘柄です。

エヌビディアなど米国の半導体関連株が急騰すると、日経平均寄与度の高い東京エレクトロンやアドバンテストに買いが波及する。 その結果、米国のハイテク株安が日本の指数全体を押し下げる構造が定着している、という分析もあります。

つまり——

日経平均は、もはや「日本経済の指数」ではなく、「AI半導体サイクルのデリバティブ(派生商品)」になっている。

これが私の見立てです。

9-2. 象徴的な一日

2026年7月上旬の、ある一日の市況を見てみます。

日経CNBCの大引け解説が伝えるところによれば、この日、日経平均は一時1,700円超下落し、終値は1,480円73銭安の6万8,256円96銭

理由は——「サムスン・ショック」による韓国株の急落です。

韓国のサムスン電子の株価が下がったから、日本の日経平均が1,700円下がった。

しかも同じ日、TOPIXは最高値圏にありました。トヨタや日立、ソニーには買いが入っていた。三菱UFJは上場来高値をつけていた。

日本の実業は、元気だったのです。

それでも、日経平均は1,480円下がった。

なぜなら、日経平均を支配しているのは、半導体だからです。

この日、「日経平均が1,480円下がった」というニュースを見た日本人は、日本経済が悪化したと思ったでしょう。しかし実際には、TOPIXは最高値圏でした。

これ以上に明快な、指数の失敗があるでしょうか。

9-3. そして、キオクシア(285A)

さらに、私が思わず唸った事実があります。

この日の市況解説に、こんな銘柄が登場します。

キオクシア(285A)。

証券コードが「285A」です。英字入りです。

私が1本目の記事で書いた、あの「2024年1月以降の新規上場銘柄に付番される、英字入りコード」の銘柄が、もう日経平均の主要な変動要因として名指しされている。

日本の証券コードが尽きたので英字を入れた。その英字コードを持つ会社が、いまや日経平均を動かしている。

制度の変化と、市場の主役の交代が、完全に同期している。

これは偶然ではありません。証券コードが尽きたのも、日経平均が半導体に支配されたのも、同じ現象の裏表です。 すなわち——

日本経済の主役が、20世紀の産業分類が想定していなかった場所に移動した、ということです。


第10章 では、私たちはどう読めばいいのか

批判だけして終わるのは、無責任です。実務的な処方箋を書きます。

10-1. 4つの習慣

習慣①:日経平均を見たら、必ずTOPIXも見る

これが基本にして最強です。

  • 日経平均が上がって、TOPIXも上がった → 市場全体が上がっている。本物。
  • 日経平均が上がって、TOPIXは横ばい/下落数銘柄が上げただけ。日本経済の話ではない。

この2秒の確認だけで、経済報道の8割は正しく解釈できます。

習慣②:NT倍率を、ときどき確認する

「15.5倍」を目安として頭に入れておく。

  • 15倍を超えていたら、日経平均は少数銘柄依存が強まっている
  • 16倍を超えていたら、歴史的にみて異常領域

現在(2026年半ば)は、まさにその異常領域にあります。

習慣③:「寄与度」を見る

日経平均が上がった日、どの銘柄が何円ぶん押し上げたかを見る。

寄与度は、次の式で計算されます。

              銘柄の株価変化 × 株価換算係数
寄与度 = ──────────────────────────
                      除数

日経平均プロフィルをはじめ、各種サイトで公表されています。

「日経平均が500円上がった。うち350円はアドバンテストと東京エレクトロン」——こういう日が、いくらでもあります。

習慣④:「日本経済」という主語を、疑う

これがいちばん大事です。

日経平均は、日本経済ではありません。

  • 日本のGDPの主役は、内需とサービス業です
  • 日本の雇用の主役は、中小企業です
  • 日経平均の主役は、AI半導体です

この3つは、まったく違う生き物です。

10-2. ただし、TOPIXも変わる

最後に、注意点をひとつ。

「じゃあTOPIXを見ればいいんだな」——それも、これから怪しくなります。

2026年10月以降、TOPIXはルール変更によって姿を変え始めます。 銘柄数が段階的に絞られる予定で、その結果、TOPIXにおけるウエートが高い銘柄に、資金が相対的に多く入ることが予想されています。

日興フロッギーの解説によれば、TOPIXのウエート上位銘柄は、日経平均のウエート上位銘柄とは顔ぶれがまったく違います。 そのため、この変更はTOPIXの押し上げ要因になりうる、という見方があります。

つまり、「市場全体を素直に表す指数」というものは、厳密には存在しなくなっていきます。

すべての指数は、設計された構築物です。


第11章 結論 —— 指数は、現実の写像ではない

11-1. この3本の記事が、たどり着いた場所

私はこれで3本の記事を書きました。テーマはバラバラに見えます。

  1. 証券コードの英文字組入れ(4桁の数字が尽きた話)
  2. ティッカー取り違え事件(名前が似ているだけで株が暴騰した話)
  3. 日経平均の計算式(いまここ)

しかし、書き終えてみて、この3本は同じことを言っていると気づきました。

記事 表向きのテーマ 実際に言っていること
1本目 証券コード 識別子から、意味が剥落した
2本目 ティッカー取り違え 市場は、実体ではなく記号を売買した
3本目 日経平均 指数は、現実ではなく計算式の産物である

共通する主題は、これです。

私たちが「経済」だと思って見ているものは、実は「記号の体系」である。

  • 「7203」は、トヨタではありません。トヨタを指す記号です。
  • 「TWTR」は、Twitterではありません。Twitterを指すはずだった記号です。
  • 「日経平均◯万円」は、日本経済ではありません。日本経済を指す(と信じられている)記号です。

そして、記号は、指し示すものから、いつでも剥がれます。

  • 証券コードは、業種を指し示さなくなりました
  • TWTRQは、Twitterではない会社を指していました
  • 日経平均は、日本経済を指し示していません

11-2. 記号が剥がれるとき、何が起きるか

Tweeter事件では、剥がれた記号に1,436万株が流れ込みました。

日経平均では、剥がれた記号を見て、日本国民が「日本経済は好調だ」と信じています。

前者は笑い話です。

後者は、笑い話ではありません。

なぜなら、その誤解の上に——

  • 個人の投資判断が
  • 企業の設備投資判断が
  • 政治家の景気認識が
  • そして政策が

積み上がっているからです。

11-3. 最後に

私は、日経平均を廃止しろと言いたいわけではありません。

日本経済新聞社は、問題を認識し、株価換算係数を導入し、ウエートキャップを段階的に引き下げ、ファーストリテイリングを2度にわたって絞りました。やるべきことを、やっています。

問題は、指数の側ではなく、指数の読まれ方にあります。

日経平均は、**「日本を代表する225社の、値がさ株に重み付けされた、除数調整済みの株価平均」**です。

それ以上でも、それ以下でもありません。

それを「日本経済」と呼ぶのは、私たちの側の怠慢です。

だから、今日から、ひとつだけ習慣を変えてください。

ニュースで「日経平均が上がりました」と聞いたら、こう問い返してください。

「誰が上げたんですか?」

その問いを持つだけで、あなたの経済の見え方は、確実に変わります。

〔筆者体験:締めに、この3本を書いて(読んで)あなたの中で何が変わったか。あるいは、あなたが読者に伝えたい「見方の変え方」を、300〜500字で。三部作の締めなので、ここは書き手の思想が出る場所です〕


参考資料

一次資料(日本経済新聞社・指数の公式ルール)

  1. 日本経済新聞社「日経平均株価 算出要領」(PDF)  https://indexes.nikkei.co.jp/nkave/archives/file/nikkei_stock_average_guidebook_jp.pdf  この記事の背骨。必ず原典を読んでください。  含まれる情報:算出開始1950年9月7日/1949年5月16日まで遡及計算/当初は東証、1970年以降は日経が算出/東証プライム225銘柄の価格平均指数である/「構成銘柄の株価に株価換算係数を乗じた採用株価を合計し、除数で割る」という算出式/キャップ調整済み株価換算係数=株価換算係数×キャップ調整比率/キャップ超過時は調整比率を0.9に設定、以後0.1刻みで引き下げ/ウエートが5%を下回った銘柄は0.1引き上げ/新規採用銘柄の流動性が低い場合は株価換算係数を1/2にすることがある/キャップ調整比率の設定・変更・解除は原則として定期入れ替え日に適用。
  2. 日経平均プロフィル(日本経済新聞社)  https://indexes.nikkei.co.jp/  構成銘柄、寄与度、除数などの公式データが公表されています。寄与度上位銘柄を自分の目で確認するなら、ここです。

制度変更の解説

  1. かぶまど「『ユニクロ指数』は過去の話。2つのルール変更で日経平均株価が変わる!」(2022年10月)  https://kabumado.jp/n255_rules/  「ユニクロ指数」という異名の説明、2021年10月の株価換算係数導入、2022年10月のウエート上限キャップ導入(12%から段階的に10%へ)、2022年9月末時点のウエート上位(1位ファーストリテイリング10.3%、2位東京エレクトロン4.8%、3位ソフトバンクグループ4.0%)ファーストリテイリングは2021年に一時13%程度だったという記述。
  2. ニッセイ基礎研究所「ファーストリテイリングの株式分割は指数のウエイトに影響する?」(2022年12月26日)  https://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=73371?site=nli  分子修正方式の仕組みを、数字で完全に説明した最良の解説。  1対3分割で株価換算係数が1→3に調整され、採用株価が変わらないため寄与度・ウエイトに影響しないこと。株価換算係数を1のまま放置すれば日経平均は28,156.21円→26,121.08円と約2,000円下落するという試算。ウエイト上限は日経平均が2022年10月から12%、2023年10月から11%、2024年10月以降10%。TOPIXは10%。
  3. エニーライフラボ「日経平均株価のルール変更を解説する」(2021年7月23日)  https://daredemo-fp.com/2021/07/23/nikkei1/  2021年7月5日の日経発表(みなし額面→株価換算係数、係数は原則1、著しく株価が高い場合は0.1〜0.9に設定、新規組み入れ時のウエートが1%以内になるよう調整)の解説。**「上位5銘柄だけで日経平均の25%」「三菱自動車のウエート(0.004%)はファーストリテイリングの2,500分の1」**という、当時の格差データ。
  4. ほけんのコンさる「日経平均株価の基本と計算方法」(2021年11月)  https://consaru.nhsig.co.jp/2021/11/12/280/  「既存銘柄の株価換算係数=50円÷(2021年9月30日時点のみなし額面)」という定義式。そしてソフトバンクグループのみなし額面が「25/3円」であり、株価7,179円が採用株価43,074円として扱われるという具体例。本記事第3章の核心的出典。 加えて、当時のウエート(ファーストリテイリング約9%、上位5銘柄約27%、上位10銘柄約40%)。

現状のデータ(2025〜2026年)

  1. 楽天証券トウシル「日経平均5万円超えの裏側〜上位15銘柄頼みの構造をひも解く」(藤根靖晃、2026年1月)  https://media.rakuten-sec.net/articles/-/51377  本記事第4章・第7章の決定的出典。  2005年に分母修正方式(ダウ式)から分子修正方式へ変更され、その弊害として**「値がさ株が分割しても構成比が維持される」**ため成長企業のウエートが高まったこと/2022年10月のウエートキャップ導入2024年10月にファーストリテイリングへ適用(株価換算係数3.0→2.7)、2025年4月に再適用(2.7→2.4)上位4社の構成比が2024年12月末28.6%→2025年11月末33.1%へ4.5pt上昇日経平均の50%以上をわずか15社で構成1位アドバンテスト(6857)と225位三菱自動車(7211)のウエート差は4,421倍
  2. 野村證券「日経平均株価の見通しを上方修正」(NOMURA ウェルスタイル、2026年)  https://www.nomura.co.jp/wealthstyle/article/0724/  本記事第8章の決定的出典。  2026年4月・5月の日経平均の上昇率は4銘柄が主因となり、TOPIXを12%ポイント上回ったNT倍率は16.37倍と過去最高水準(2026年5月8日時点)/2025年末以降、日経平均の12ヶ月先予想EPSが23.9%上方修正、株価指数も24.6%上昇日経平均の予想PERは22.1倍、TOPIXは16.9倍EPSからみたNT倍率は12.5倍前後、株価目標からみたNT倍率は15.5倍前後であり、直近の16倍超は上振れを示唆/NT倍率上昇の背景は半導体・データセンター関連株の業績予想の大幅上方修正
  3. QUICK Money World「日経平均が最高値 NT倍率は16.06倍、過去最高」(2026年4月)  https://moneyworld.jp/
  4. 日興フロッギー「相場のバランスを見るならNT倍率」(SMBC日興証券)  https://froggy.smbcnikko.co.jp/70708/  NT倍率の実務的な読み方。  2000年以降、おおむね15.5倍が高値のピーク2021年2月22日の15.59倍(日経平均が約30年半ぶりに3万円台を突破した頃)/2025年10月末以降は15.73倍/機関投資家は15倍程度になると日経平均ウエート上位銘柄を一部売る行動を取る/2026年10月以降のTOPIXルール変更で銘柄数が段階的に絞られ、TOPIXウエート上位銘柄に資金が入りやすくなる見込み/TOPIXのウエート上位と日経平均のウエート上位は顔ぶれがまったく違う
  5. 野村アセットマネジメント「【石黒英之のMarket Navi】日経平均最高値更新後も日本株の上昇は続く?」(2026年4月17日)  https://www.nomura-am.co.jp/market/marketcomment/20260417102730009255.html  過去5年平均のNT倍率=14.3倍という基準値の出典。
  6. 日経CNBC「TOKYO CLOSING BELL 大引け解説」(2026年7月上旬)  https://online.nikkei-cnbc.co.jp/  本記事第9章の「象徴的な一日」の出典。  日経平均が一時1,700円超安、終値1,480円73銭安の6万8,256円96銭「サムスン・ショック」による韓国株急落が背景/同じ日にTOPIXは最高値圏、トヨタ・日立・ソニーに買い、三菱UFJは上場来高値/**キオクシア(285A)**への言及。

 

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