富士通のIT×DX×Fujitsu Uvanceモデル ~ 「脱・労働集約型SIer」を掲げ、社会課題解決型DX企業への大変革に挑む~

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はじめに ~ 日本最大のITサービス企業の大転換

富士通――かつてはコンピュータ(メインフレーム)、半導体、携帯電話、パソコン(FMV)まで手がける総合エレクトロニクス企業でした。しかし現在の富士通は、大きく姿を変えています。

ハードウェア(半導体、PC等)の多くを切り離し、ITサービス(システム構築・運用)に経営資源を集中。さらに、従来の「労働集約型のシステムインテグレーション(SIer)」――顧客に言われた通りにシステムを作るビジネス――から脱却し、「社会課題解決型のDXサービス」へと、事業モデルを根本から変革しようとしています。

その変革の旗印が、「Fujitsu Uvance(ウバンス)」。クラウドサービスを活用し、顧客と社会の課題解決を目指す、新しい事業モデルです。2024年度の売上は4,828億円(前年比31%増)と急成長。2025年度には7,000億円を目指しています。

富士通株式会社(証券コード6702、東証プライム)は、日本最大のITサービス企業。時田隆仁社長CEOのもと、「事業モデルと事業ポートフォリオの変革」「モダナイゼーション」「海外ビジネスの収益性向上」を掲げ、2030年に向けた持続的成長を目指しています。一方で、希望退職の実施、ノンコア事業の売却など、痛みを伴う改革も進めています。

しかし、富士通のビジネスモデルにも、複数の弱点があります。SIerからの転換の難しさ、既存事業からの移行、海外事業の収益性、人材の変革、競合――。

本記事では、富士通の「IT×DX×Fujitsu Uvance」モデルを多角的に分析し、その独自の強さと弱点の両面に迫ります。

富士通の歴史 ~ 通信機からITサービスへ

富士通の起源は、1935年(昭和10年)、富士電機の電話部門が分離独立して設立された「富士通信機製造」です。

社名の「富士通」は、「富士電機」と「通信」に由来。

1935年、富士通信機製造として創業(通信機)。

戦後、1950年代~1960年代、電話交換機、そしてコンピュータへ。日本のコンピュータ産業のパイオニア。

1960年代~1980年代、メインフレーム(大型汎用コンピュータ)で国内トップ。IBM に対抗。半導体も。

1990年代~2000年代、パソコン(FMV)、携帯電話、半導体、通信機器、ITサービス等の総合エレクトロニクス企業。

2000年代~2010年代、ITサービス(システム構築・運用)が中核に。一方、ハードウェア(半導体、PC、携帯)の不振・切り離し。

2019年、時田隆仁氏が社長に就任。

2020年代、事業ポートフォリオの大変革。半導体(新光電気工業等)、PC(FCCL)、携帯等のノンコア事業を切り離し。ITサービスに集中。

2023年、中期経営計画(2023-2025年度)。Fujitsu Uvance を成長ドライバーに。

2024年度、Fujitsu Uvance が売上4,828億円(前年比31%増)。デバイスソリューション事業(新光電気工業等)のカーブアウトを決定。

現在、富士通は、時田社長CEOのもと、「脱・労働集約型SIer」「社会課題解決型DX企業」への大変革に挑んでいます。

富士通のビジネスモデル ~ サービスソリューション中心

富士通のビジネスモデルは、ITサービス(サービスソリューション)を中心に構成されています。

主要な事業:

第一に、「サービスソリューション」(中核事業)。

  • Fujitsu Uvance:社会課題解決型のDXサービス(成長ドライバー)
  • システムインテグレーション(SI)
  • マネージドサービス(運用)
  • コンサルティング(Uvance Wayfinders)
  • モダナイゼーション(既存システムの刷新)

第二に、「ハードウェアソリューション」。

  • サーバー、ストレージ
  • ネットワーク機器
  • スーパーコンピュータ(富岳等)

第三に、「ユビキタスソリューション」「デバイスソリューション」(縮小・カーブアウト)。

  • PC(FCCL、レノボとの合弁)
  • 半導体(新光電気工業、FDK等、カーブアウト決定)
  • 電子部品

事業ポートフォリオの変革:

  • 成長領域:サービスソリューション(特にFujitsu Uvance)
  • ノンコア事業:デバイスソリューション(新光電気工業、富士通オプティカルコンポーネンツ、FDK)をカーブアウト(2025年度中に事業譲渡完了めど)
  • 非継続事業に分類

事業の特徴:

  • ITサービス(サービスソリューション)に集中
  • Fujitsu Uvance(DXサービス)が成長ドライバー
  • ハードウェア・デバイスの切り離し
  • 日本最大のITサービス企業

富士通は、総合エレクトロニクス企業から、ITサービス(サービスソリューション)に集中する企業へと、事業ポートフォリオを大きく変革しています。

Fujitsu Uvance ~ 脱SIerの旗印

富士通の最大の戦略が、「Fujitsu Uvance(ウバンス)」です。

Fujitsu Uvanceとは:

  • 社会課題解決型のDXサービスブランド
  • 従来のSIer(システムインテグレーター)ビジネスからの脱却
  • クラウドサービスをフル活用
  • 顧客と社会の課題解決を目指す
  • 2023年に計画開始、2025年度売上7,000億円目標

Fujitsu Uvanceの構成:

  • Vertical領域(成長エンジン):業界別の課題解決(製造、小売、金融、ヘルスケア等のクロスインダストリー)
  • Horizontal領域(収益基盤):テクノロジー基盤(AI、Computing、データ等)
  • Vertical比率が拡大(2023年度32%→2024年度36%)

Fujitsu Uvanceの成長:

  • 2024年度売上 4,828億円(前年比31%増、当初計画4,500億円を上回る)
  • 2023年度3,679億円から伸長
  • 2025年度目標7,000億円

コンサルティング「Uvance Wayfinders」:

  • コンサルティング事業ブランド
  • 従来のSI商談から商談の質が変化
  • 「お客様に言われた通りにシステムを作る」従来型SIから
  • 「経営変革のアジェンダ策定から実装までリード」する商談へ

リカーリング・標準化:

  • リカーリング率(継続課金)の向上
  • オファリングの標準化
  • 安定収益・粗利改善

Fujitsu Uvanceは、富士通の「脱・労働集約型SIer」の旗印。労働集約的なシステム開発から、社会課題解決型・クラウド活用・コンサルティング主導のDXサービスへの転換を目指しています。

事業モデル変革と構造改革

富士通の経営の核心が、事業モデル変革と構造改革です。

中期経営計画(2023-2025年度)の3つの取り組み:

  1. 事業モデルと事業ポートフォリオの変革
  2. お客様のモダナイゼーションの確実なサポート
  3. 海外ビジネスの収益性向上

事業ポートフォリオの変革:

  • 成長領域(サービスソリューション)への集中
  • ノンコア事業(デバイスソリューション)のカーブアウト
  • 新光電気工業、富士通オプティカルコンポーネンツ、FDKの売却(2025年度中)

モダナイゼーション:

  • 顧客の既存IT基盤(レガシーシステム)の刷新
  • 2024年度売上は前期比86%増の大幅伸長
  • モダナイゼーションマイスター(専門人材)の育成
  • 言語の自動変換ツール
  • Fujitsu Uvanceにつなげる

人材ポートフォリオの変革:

  • 脱SIerに向けた社内人材のリスキリング
  • テクノロジー人材のキャリア採用
  • 2024年度下期に200億円を引き当て、希望退職を実施
  • 「人材の流動性」を重視

執行体制:

  • 中核3事業(Fujitsu Uvance、コンサルティング、モダナイゼーション)の責任者+CFO・CTOの副社長5名体制
  • 責任の明確化

富士通は、事業モデル変革(脱SIer)、事業ポートフォリオ変革(ノンコア切り離し)、構造改革(希望退職、リスキリング)を、痛みを伴いながら急ピッチで進めています。

業績の推移と海外ビジネス

富士通の近年の業績推移を整理しておきましょう。

業績の構造:

  • サービスソリューション(中核)
  • Fujitsu Uvance(成長ドライバー)
  • デバイスソリューション(非継続事業に分類)

Fujitsu Uvance:

  • 2023年度 3,679億円
  • 2024年度 4,828億円(前年比31%増)
  • 2025年度目標 7,000億円
  • サービスソリューション全体の21%(転換は道半ば)

モダナイゼーション:

  • 2024年度売上 前期比86%増(1,600億円→2,969億円)
  • 2025年度予想 3,300億円(+11%)

海外ビジネスの変革:

  • Europe:構造改革完了に向け進捗
  • Americas:コンサルティング事業立ち上げ
  • Asia Pacific:構造改革に着手
  • サービスシフトによりFujitsu Uvance比率と営業利益率が向上

事業ポートフォリオ:

  • デバイスソリューション(新光電気工業等)のカーブアウト
  • サービスソリューションへの集中

富士通は、Fujitsu Uvance・モダナイゼーションの成長、海外ビジネスの構造改革により、事業モデルの変革を進めています。2025年度末までに、事業モデルが大きく変貌することを目指しています。

弱点1:SIerからの転換の難しさ

富士通の最大の課題は、労働集約型SIerからの転換の難しさです。

SIer転換の課題:

  • 従来の労働集約型システムインテグレーション(人月ビジネス)
  • 「お客様に言われた通りにシステムを作る」ビジネス
  • これからの脱却
  • 社会課題解決型・コンサルティング主導への転換

リスク:

  • 転換の難しさ
  • 既存ビジネスからの移行
  • 企業文化の変革
  • 収益モデルの転換

富士通は「脱・労働集約型SIer」を掲げていますが、長年続けてきた人月ビジネス(労働集約型SI)からの転換は容易ではありません。企業文化、人材、収益モデルの根本的な変革が必要。SIerからの転換の難しさが、最大の課題です。

弱点2:既存事業からの移行(Uvanceは21%)

富士通のFujitsu Uvanceは成長していますが、既存事業からの移行は道半ばです。

移行の課題:

  • Fujitsu Uvanceの売上はサービスソリューション全体の21%
  • 残り79%は既存事業(従来型SI等)
  • 既存事業からUvanceへの移行
  • 移行のスピード

リスク:

  • 既存事業(79%)からの移行の遅れ
  • Uvanceへの転換の難しさ
  • 移行期の収益
  • 顧客の理解

Fujitsu Uvanceは前年比31%増と成長していますが、サービスソリューション全体の21%にすぎず、残り79%は既存事業(従来型SI等)。この既存事業からUvanceへの移行をどう進めるかが、経営の最大のチャレンジ。既存事業からの移行が、課題です。

弱点3:海外ビジネスの収益性

富士通の海外ビジネスは、収益性の課題を抱えています。

海外ビジネスの課題:

  • Europe(構造改革中)
  • Americas(コンサルティング立ち上げ)
  • Asia Pacific(構造改革に着手)
  • 海外事業の収益性が低い

リスク:

  • 海外事業の収益性
  • 構造改革のコスト
  • 海外での競争
  • グローバルSIerとの競争

富士通の海外ビジネスは、収益性が低く、構造改革を進めています。Europe・Americas・Asia Pacificで構造改革・サービスシフトを進めていますが、収益性の向上には時間がかかります。海外ビジネスの収益性が、中期経営計画の3つの取り組みの一つであり、課題です。

弱点4:人材の変革(リスキリング・希望退職)

富士通は、人材の変革という痛みを伴う課題に直面しています。

人材変革の課題:

  • 脱SIerに向けた社内人材のリスキリング
  • テクノロジー人材のキャリア採用
  • 希望退職(2024年度下期に200億円引き当て)
  • 「人材の流動性」

リスク:

  • リスキリングの難しさ
  • 希望退職のコスト・人材流出
  • DX人材の確保競争
  • 企業文化の変革

富士通は、脱SIerのため、社内人材のリスキリング(学び直し)、DX人材の採用、希望退職を進めています。これは痛みを伴う改革。リスキリングが進まなければ転換できず、希望退職は人材流出のリスクも。DX人材の確保競争も激しい。人材の変革が、構造的な課題です。

弱点5:競合(アクセンチュア、グローバルIT等)

富士通は、ITサービス市場で強力な競合に直面しています。

主要競合:

  • アクセンチュア(コンサル+IT、グローバル最大級)
  • IBM、AWS、Microsoft、Google(クラウド)
  • 国内:NTTデータ、NEC、日立、野村総研
  • インド勢(TCS、インフォシス等)

競争のポイント:

  • DX・コンサルティング
  • クラウド
  • 業界知見
  • グローバル展開

リスク:

  • アクセンチュア等のグローバルコンサル・ITとの競争
  • クラウド大手(AWS、Microsoft等)との関係
  • 国内競合
  • DX市場の競争

富士通がFujitsu Uvanceで目指す「社会課題解決型DX・コンサルティング主導」の領域は、アクセンチュア(グローバル最大級のコンサル+IT)が先行しています。クラウド大手(AWS、Microsoft、Google)、国内競合(NTTデータ、NEC等)、インド勢との競争も激しい。競合との競争が、課題です。

弱点6:国内IT市場・公共依存

富士通は、国内IT市場・公共部門への依存があります。

国内・公共依存:

  • 国内のシステム構築・運用
  • 官公庁・自治体のシステム
  • 金融機関のシステム
  • 国内市場の成熟

リスク:

  • 国内IT市場の成熟
  • 公共システムの品質問題(トラブル)
  • 国内依存
  • 公共調達の動向

富士通は、官公庁・自治体・金融機関等の大型システムを手がけてきました。これは安定収益源ですが、国内市場は成熟。また、公共システムのトラブル(過去にマイナンバー関連、自治体システム等で問題)は信頼に関わります。国内・公共依存が、課題です。

弱点7:大規模システム障害・品質リスク

富士通の事業は、大規模システム障害・品質リスクを抱えています。

品質リスク:

  • 大規模システムの構築・運用
  • システム障害
  • 公共システムのトラブル
  • 品質管理

過去の事例:

  • 銀行システムの障害
  • 自治体・公共システムのトラブル
  • コンビニの証明書誤交付問題(自治体システム)

リスク:

  • システム障害による信頼失墜
  • 損害賠償
  • 大規模プロジェクトの遂行リスク
  • 品質管理

富士通は、銀行・公共等の大規模システムを手がけるため、システム障害・品質問題は重大なリスク。過去にも、自治体システム(証明書誤交付)等のトラブルがありました。大規模システム障害・品質リスクが、構造的なリスクです。

弱点8:ノンコア事業売却の影響

富士通は、ノンコア事業(デバイスソリューション等)を売却していますが、その影響もあります。

ノンコア売却の課題:

  • デバイスソリューション(新光電気工業、FDK等)のカーブアウト
  • 非継続事業に分類
  • 売却による売上減
  • 事業ポートフォリオの変化

リスク:

  • 売却による売上規模の縮小
  • 売却した事業の価値(新光電気工業はABF基板で世界的)
  • 集中のリスク(ITサービスへの集中)
  • 売却プロセス

富士通は、ITサービスに集中するため、ノンコア事業(半導体パッケージ基板の新光電気工業等)を売却。これは「選択と集中」ですが、売却した事業(新光電気工業はABF基板で世界的な企業)の価値、売上規模の縮小という側面も。ITサービスへの集中が成功するかが問われます。

弱点9:生成AI・技術変化への対応

富士通は、生成AI・技術変化への対応を迫られています。

技術変化の課題:

  • 生成AI(ChatGPT等)の登場
  • AIによるシステム開発の自動化
  • クラウドネイティブ
  • 技術の急速な変化

リスク:

  • 生成AIによる従来型SIの価値低下
  • AIへの対応
  • 技術の世代交代
  • 競合のAI活用

生成AIの登場は、ITサービス業界に大きな変化をもたらしています。AIがシステム開発を自動化すれば、従来型SI(人月ビジネス)の価値が低下。富士通は生成AIを活用した効率化・自動化、AIサービスに取り組んでいますが、技術変化への対応が課題。生成AI・技術変化への対応が、リスクです。

弱点10:変革の実行リスク

富士通の大変革は、実行リスクを抱えています。

変革の実行リスク:

  • 事業モデル変革(脱SIer)
  • 事業ポートフォリオ変革
  • 構造改革(希望退職、リスキリング)
  • 2025年度末までの目標

リスク:

  • 変革が計画通り進まないリスク
  • Fujitsu Uvance目標(7,000億円)の達成
  • 既存事業からの移行
  • 改革の痛み

富士通は、2025年度末までに事業モデルを大きく変貌させることを目指していますが、これは野心的な目標。Fujitsu Uvance 7,000億円目標の達成、既存事業からの移行、構造改革の実行には、不確実性があります。変革の実行リスクが、富士通の最大の課題です。

まとめ ~ 「脱SIer」への大変革に挑むIT企業

富士通のIT×DX×Fujitsu Uvanceモデルを、改めて整理しましょう。

強みとしては、1935年創業の日本最大のITサービス企業、日本のコンピュータ産業のパイオニア、Fujitsu Uvance(社会課題解決型DXサービス、2024年度4,828億円・前年比31%増)、サービスソリューションへの集中、モダナイゼーション(前年比86%増)、コンサルティング「Uvance Wayfinders」、Vertical(成長)×Horizontal(収益基盤)、リカーリング・標準化、スーパーコンピュータ(富岳)、官公庁・金融等の大型システム、時田社長CEOの変革リーダーシップ、事業ポートフォリオの変革。

ただし弱点も多数あります。SIerからの転換の難しさ、既存事業からの移行(Uvanceは21%、残り79%)、海外ビジネスの収益性、人材の変革(リスキリング・希望退職)、競合(アクセンチュア、グローバルIT等)、国内IT市場・公共依存、大規模システム障害・品質リスク、ノンコア事業売却の影響、生成AI・技術変化への対応、変革の実行リスク。

富士通の本質的な挑戦は、「総合エレクトロニクス企業から、ITサービスに集中し、さらに労働集約型SIerから社会課題解決型DX企業へと、事業モデルを根本から変革しようとしている」点にあります。

富士通は、コンピュータ・半導体・PC・携帯まで手がける総合エレクトロニクス企業でしたが、ハードウェアを切り離し、ITサービスに集中。さらに、Fujitsu Uvanceを旗印に、「お客様に言われた通りにシステムを作る」従来型SIから、「経営変革のアジェンダ策定から実装までリードする」社会課題解決型DXサービスへの転換を目指しています。

この変革は、希望退職・リスキリング・ノンコア事業売却という痛みを伴う、野心的なもの。Fujitsu Uvanceは順調に成長していますが、サービスソリューション全体の21%にすぎず、転換は道半ば。残り79%の既存事業からの移行が、最大のチャレンジです。

私たちの暮らしを支える銀行・行政・企業のシステム、そして富士通が目指す社会課題解決型のDX――これらすべての背後に、富士通の90年の歴史、ITサービスへの集中、Fujitsu Uvanceの挑戦、脱SIerへの大変革――これらが結晶しています。

ビジネスを設計する人にとって、富士通の事例は「事業モデルの根本的変革(脱SIer)」「事業ポートフォリオの選択と集中」「労働集約型からサービス・コンサル型への転換」「人材の変革(リスキリング)」「既存事業からの移行の難しさ」「生成AI時代のIT企業」――多面的な教訓を提供してくれます。

10年後、富士通は「脱SIer」を実現し、社会課題解決型DX企業へと変貌しているでしょうか。Fujitsu Uvanceを成長の柱に育てているでしょうか。アクセンチュア等のグローバル競合と competeできているでしょうか――。それは、現代日本のIT産業における興味深いテーマの一つです。

参考資料

  • 富士通株式会社 公式IRサイト https://global.fujitsu/ja-jp/about/ir
  • 富士通株式会社「中期経営計画の進捗状況(2025年4月24日)」https://pr.fujitsu.com/jp/ir/library/presentation/pdf/20250424-01.pdf
  • 富士通株式会社「Uvanceの成長(2025年9月9日 IR Day)」https://global.fujitsu/-/media/Project/Fujitsu/Fujitsu-HQ/ir/documents/IRDay/2025/20250909-01c-ja.pdf
  • 富士通株式会社「CEOからのメッセージ」https://global.fujitsu/ja-jp/about/integrated-report/ceo
  • JBpress「富士通 時田社長が語る、Fujitsu Uvanceの躍進と事業モデル変革の全貌」https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/86329
  • 就活×有報ナビ「富士通の将来性|有報で見るSIからDX企業への転換戦略」https://www.choosenic.com/yuho-shukatsu-navi/articles/it/fujitsu-yuho/
  • アクセンチュア、NTTデータ、NEC、日立製作所、IBM等競合企業の公式情報
  • 富士通の企業史関連書籍
  • 日本経済新聞、東洋経済オンライン、JBpress等の富士通関連報道
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